キャラクターデザインはいいのだが。
この作品はバイオハザードと似たような路線の映画。原作はゲームですが、私はそちらのゲームをプレイしたことはありません。
全体的な感想としては、不気味な雰囲気はバイオハザードに負けず劣らず素晴らしいと思います。マネキンをモチーフにした化け物は気持ち悪くて、良くできていると思いました。人間をマネキンにしてそれをかき集めたクモのような怪物も恐ろしく、設定共に良いキャラクターだと思います。
しかしながら、サイレントヒルの闇の手下がヴィンセントを病院に連れ込んだ時、簡単にマネキンナースに襲われ殺されて違和感を覚えたりといまいち映画の世界に入り込めず、現実に引き戻されてしまうというしらけた感じがありました。悪の手下が自分達の領土でいつもの仕事をしてるのになんで化け物に殺られちゃうの?と思います。
シャロンというヒロインがラストで戦うシーンも同様。簡単すぎです。簡単にやっつけすぎる。
キャラクターデザインや朽ち果てた闇の街並み、雰囲気や静まり返った恐ろしさから一転する恐怖の連続など演出はとても良いのに、ストーリー展開と細かい設定がおざなりなだけに、その度に現実に引き戻されしらけてしまう。このことだけがとても惜しまれる作品です。