Another / アナザー

Another / アナザー

『Another』(アナザー)とは、綾辻行人によって執筆され、2006年8月号から2009年5月号まで『野性時代』に連載された小説作品である。続編は『Another エピソードS』。さらに『Another エピソードS』の続編として『野性時代』2014年11月号から2020年2月号まで『Another 2001』が連載された。また『ヤングエース』2010年5月号から2012年1月号にかけて、清原紘による漫画版が連載。2012年1月9日から同年3月26日までテレビアニメが放送されている。ジャンルは各作品共通して学園を舞台にしたホラーサスペンスだが、漫画版は学園物の側面が原作より強調されている。1998年の春、父親の不在や自らの療養のため母の実家に身を寄せ、夜見山北中学校に転入してきた榊原恒一。彼は同級生で不思議な存在感を放つ少女・見崎鳴に惹かれるも、同級生の反応から彼女が自分以外には見えない存在なのではないかと考える。やがてクラスメイト達が次々と凄惨な死を遂げていき、やがて彼ら3組の生徒たちが怖ろしい危機に直面していることを知るのだった。

Another / アナザーのレビュー・評価・感想

Another / アナザー
10

鬱アニメ

原作はミステリー作家、綾辻行人さんの小説です。グロや鬱アニメが好きなので自分にぴったりと思い、見てみました。
夜見山という架空の町の中の学校のあるクラスで繰り広げられるホラーミステリーアニメです。そのクラスの中には死者が混じる。死者が混じると謎の死が起き、その死を阻止するためにはクラスメイトの1人をいないものとして扱わなければいけない。そんなお話でした。
人が次々と死んでいったり、「呪い」があったりとホラー要素が多めですがある人物(死者)を推理する点でミステリー要素もしっかりとありとてもおもしろいです。
結局クラスメイトをいないものとして扱っても謎の死は止まらず、混じった死者を殺すことで止められることがわかったのですが、死者は自分が死者だということを自覚していませんでした。最終話で誰が死者か判明して殺さなければいけないシーンで「やめて」や「どうしてこんな事するの?」と言っていて、心が痛みました。1回目に見たときは判明するまで誰か分からなかったのですが、どうやら1話目から伏線があったようで、2回目にみたときに鳥肌が立ちました。
人の死に方はグロテスクでモザイクが少し入りますが、どれも目を覆いたくなるほど残酷な方法なので、グロが好きな方にはぴったりだと思います。

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8

死者はだれ?

主人公の榊原亘一(さかきばらこういち)は、病気療養の為に夜見山北中学校に転校してくるところから物語は始まります。
亘一は3年3組に入り、自己紹介の時にクラスメイトから何かに怯えたような雰囲気を感じ取っていました。
最初はなぜ怯えた雰囲気があるのかわからなかった亘一ですが、クラスメイトと話すうちに3年3組にはあるルールが存在する事を教えられます。
それは1人のクラスメイトを「いないもの」として扱うというルールでした。
そのルールが出来てしまった原因は数十年前の3年3組の話まで遡ります。
過去の3年3組では体の弱い生徒がおり、その子は卒業を待たずに病気で亡くなってしまいます。
その事を悲しんだクラスメイトはクラス全員で亡くなってしまった友人がまだ生きているという形をとり、死んだ事を無かった事にして学校生活を送る事にしました。
ですが、その行動がこれから数十年と続く3年3組の悲劇を生み出すことになってしまいます。
翌年の3年3組の生徒は、原因不明の事故や病気で多くの死者を出すことになりました。
それから何年も同じ現象が続き、その現象は「災厄」と呼ばれる事になります。
災厄から逃れた生徒達が、経験測からある規則性がある事を見つけだす事になります。
1、3年3組には死亡者が出る年、出ない年があり、始まるまでどちらか分からない。
2、3年3組には1人だけ過去に災厄で死んだ生徒が紛れ込んでおり、災厄を止めるには死者を見つけだし、再度殺すしかない。
3、死者に関する記憶、記録は書き換えられており、違和感無くクラスに溶けこんでいる。死者も自分が死んでいる事には気づいていない。
4、災厄が発生する前の年のように、クラスメイトの1人をいないものとして扱えば、災厄が止まる年もある。
サスペンスホラー系のアニメとなっております。
シリアス要素がかなり強く、グロテスクな表現も多い事から視聴の際は注意が必要です。
最終話は予想を良い意味で裏切った展開となりますが、視聴しながら予想を立てて見るのも面白いかもしれません。

Another / アナザー
7

怖さとグロテスクが混じり友達などと推理して楽しめるアニメ

Anotherとは、ある学校のクラスに昔のとある事件をきっかけに毎年謎の死を遂げるものが多発する現象が起きる。その原因となるものを追求していくアニメである。
日本のホラーの怖さは、「見えないものが見える」「存在が怪しい」「見ていない間に変化する」など恐怖心を煽るのに人間の想像力を要求されるものが多い。Anotherというアニメはまさに考えさせられ、想像させられる作品になっている。
それに加えて海外のホラー要素の人間の感覚(痛覚など)を想像させられる怖さも加わっている。
描写は日本寄りの全体的に少し青がかったグラフィックに登場人物も全体的に美形でとっつきやすくなっている。
そしてミステリーを楽しめる要素「いないもの」という事件で亡くなったはずの者がクラスに潜んでいる(その者の記憶は全員ない)という点。そしてその者を無視して本当にいないものとして扱わないといけないというルールがいじめを描写しているようで現代に訴えかける何かを感じさせます。
終盤のほうは少し話が雑になってきますが全体を通して長い話ではないので、ミステリー要素がダレるわけでもない。意外な展開に楽しめること間違いありません。

Another / アナザー
10

人間の最期まで美しさにこだわったアニメ

このアニメはとある田舎の学校を舞台にしています。その学校には「いないもの」という習慣があり、この習慣を守らないと災いが起きるとされています。
このアニメのおすすめしたいところは、「死」にまで「美しさ」にこだわっているところです。ほかのアニメでもグロ表現と呼ばれる描写があったり、人の死を表現していたりするものはありますが、この作品はすべてにおいて美しいと言わざるを得ません。主人公やメインヒロインを取り囲むクラス、行事、ストーリーとしてももちろん楽しめます。ラストのクライマックスには誰も想像していなかった結末になり、最後の最後まで見る人の期待を裏切りません。
私の一番好きなシーンは、ラストでクラス委員長の女の子が死んでしまうシーンです。割れた窓ガラスが大量に刺さって死亡してしまうのですが、その表現がとにかく綺麗で綺麗でひきこまれました。
全体を通じてアニメの作画が本当に綺麗な作品です。原作は漫画ですが、アニメでは漫画とはまた別の美しさがありました。実写化もされたため知っている方も多いかもしれませんが、私が一番この作品の魅力を伝えることができるのはアニメだと思っています。人間の最期の瞬間まで美しさにこだわったこのアニメをぜひいろいろな方に見てほしいです。