図書館戦争 / Library War

図書館戦争 / Library War

2006年よりアスキー・メディアワークスより出版された有川浩の小説及びそれらを原作とする漫画、アニメ、実写化作品である。シリーズ作品であり、「図書館戦争」から始まる全4巻と外伝「別冊図書館戦争」全2巻で構成される。舞台は公序良俗を乱し人権を侵害する表現を規制する法律が制定された架空の日本。主人公笠原郁は不当な検閲から本を守るため、表現の自由を守るため図書隊員として戦う。

図書館戦争 / Library Warのレビュー・評価・感想

図書館戦争 / Library War
10

『図書館戦争』有川浩が本好きに贈る1冊

―正義の味方、図書館を駆ける!―
大人のライトノベル作家”有川浩”の代表作
大人気の「図書館戦争」シリーズ1作目で原作累計発行部数”640万部”越えのベストセラー作品
第39回星雲賞日本長編作品部門受賞

昭和最終年度の日本で1つの法律が施行された。メディア良化法である。
公序良俗を乱す表現を取り締まるこの法律は、武力による無慈悲な検閲を許した。
世紀の悪法と呼ばれたこの法律に、地方自治体である図書館は既存の図書館法に1章付け足し、武力を持って対抗する。
その名は“図書館法第4章 図書館の自由”。~不当な検閲に反対し、あくまで自由を守る~
それから30年後の2019年 (正化31年)、彼女の物語は東京武蔵野から始まる。
そう、すべては本と自由を守るため―

本作は主人公である“熱血バカ“笠原郁と“怒れるチビ“堂上篤、そして仲間たちのラブ甘&アクションストーリーだ。
作者はこの本を「大人向けのライトノベル」と語っており、確かに大人も、そしてもちろん若者も楽しめる。
また、漫画化にアニメ化、そして榮倉奈々が主演を務めた実写映画も公開されているのでそちらもおすすめです。
本が好きなら誰もが共感しワクワクする、そんな作品。
好きな方法でぜひお楽しみください。

図書館戦争 / Library War
10

本を読む人、読まない人、すべての人が楽しめる一冊

普段あまり本を読まない方も最後まで読み切ることの出来る一冊です。本なんてほとんど読まないのに…、と思う方でもひとまず読んでみてください。シリーズの最初の一冊ですが、一冊完結なので1冊目の「図書館戦争」だけでも十分楽しめます。もちろん、読み終われば自然と続編を手に取ってしまいます。
「図書館戦争」という題名の通り、舞台は図書館を中心とした図書の関連施設です。周囲は現代日本の世界観そのままに図書館や本屋、関連施設の中でのみ繰り広げられる、守るべきものを守る戦いがあります。ありえないと思うかもしれない世界観ですが、もしかしたら近未来で起こりうるかもしれない物語。世間の無関心から生まれる大問題を描きつつ、主人公と上官を中心とした仲間たちの日常を、主人公の成長と共に面白おかしく、時にはシリアスに描かれています。
笑いあり、感動ありであっさり最後まで、しかも何度も繰り返し読むことの出来る本です。
実写映画化や漫画、アニメ化もされていて、高知出身の作者「有川浩」が一躍有名となったシリーズの記念すべき第一冊目です。図書館戦争を読み終わった後は続編を読みたくなり、その後は「有川浩」の著書をすべて読みたくなるでしょう。