余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話

余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話

『余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話』とは、森田碧による日本の小説、およびそれを基にした漫画、実写映画。今を大切に生きようとする男女が織りなす期限付きの恋を描いたラブストーリー。原作は2021年1月5日にポプラ社から刊行された。メディアミックスとして沖野れんにより漫画化された。2024年1月25日にはNetflixで実写映画が配信される。監督は三木孝浩、脚本は吉田智子。出演は永瀬廉、出口夏希など。
美術の才能に秀でた早坂秋人は心臓に腫瘍がみつかり、余命1年を宣告されてしまう。夢を諦め、感情を押し殺して日々を過ごしていた彼は、ある日、病院の屋上で美しい絵を描いていた桜井春奈と出会う。自分があと半年の命だとさらりと言う彼女に、秋人は次第に心ひかれてゆく。

余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話のレビュー・評価・感想

余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話
9

儚くも美しい2人ー大切なあの人と観たくなる映画−

タイトルを見て、ラストを想像する人もいるだろう。私もその1人だった。
小説を基に少女漫画化もされた作品で、「恋愛映画」による「生」と「死」。これまでも多数の作品があると思うが、「生」と「死」にまつわる作品が苦手な私は避けてきた分野だ。
たまたま友人が泊まりに来ていた際に、「今話題だよね」「泣けるらしいね」とミーハー心から観始め、正直序盤はよくあるような恋愛映画なのかなと思っていた。
だが、美しい風景と共に繰り広げられる、「死ぬのが怖い」余命半年の男子高校生と「死ぬのが楽しみな」女子高生。そしてその周りによる儚くも美しい青春に惹きこまれ、ラスト50分辺りからは涙が止まらなくなっていた。
挿入歌もサビは1度は耳にしたことがあるだろう「若者のすべて」。全てがマッチした頃には、作品を観る前の気持ちには戻れない。
私自身が「生」と「死」にまつわる作品が苦手だった理由は、「死ぬのが怖い」から。
それを覆すような「死ぬのが楽しみ」な女子高生から発される言葉たちに、話に惹きこまれるとはこのことなのか、とまで思った。
観終わる頃にはお互い嗚咽が出るほど泣いている私と友人。
感じたことは違うかもしれないが、私はこの大切な友人と一緒に観れて良かったと心から思った。