儚くも美しい2人ー大切なあの人と観たくなる映画−
タイトルを見て、ラストを想像する人もいるだろう。私もその1人だった。
小説を基に少女漫画化もされた作品で、「恋愛映画」による「生」と「死」。これまでも多数の作品があると思うが、「生」と「死」にまつわる作品が苦手な私は避けてきた分野だ。
たまたま友人が泊まりに来ていた際に、「今話題だよね」「泣けるらしいね」とミーハー心から観始め、正直序盤はよくあるような恋愛映画なのかなと思っていた。
だが、美しい風景と共に繰り広げられる、「死ぬのが怖い」余命半年の男子高校生と「死ぬのが楽しみな」女子高生。そしてその周りによる儚くも美しい青春に惹きこまれ、ラスト50分辺りからは涙が止まらなくなっていた。
挿入歌もサビは1度は耳にしたことがあるだろう「若者のすべて」。全てがマッチした頃には、作品を観る前の気持ちには戻れない。
私自身が「生」と「死」にまつわる作品が苦手だった理由は、「死ぬのが怖い」から。
それを覆すような「死ぬのが楽しみ」な女子高生から発される言葉たちに、話に惹きこまれるとはこのことなのか、とまで思った。
観終わる頃にはお互い嗚咽が出るほど泣いている私と友人。
感じたことは違うかもしれないが、私はこの大切な友人と一緒に観れて良かったと心から思った。