しかのこのこのここしたんたん

しかのこのこのここしたんたんのレビュー・評価・感想

しかのこのこのここしたんたん
8

ただ笑いたいだけの人にオススメ

複雑かつ完成度の高いアニメが多い昨今とは対象的に、この作品は深いテーマや複雑なキャラクター設定を追求することなく、純粋に笑いを提供することに特化しています。
『鹿乃子のこ』と『虎視虎子』の軽やかなテンポと、絶妙なユーモアが日々の疲れを忘れさせてくれるので、ストレスを感じている時や、ただ気軽に笑いたい時にうってつけです。
物語はシンプルでありながら、キャラクターたちのやりとりが絶妙で、思わず吹き出してしまう場面が多々あります。

また、魅力的で個性的なサブキャラクターたちの存在も欠かせません。お姉ちゃん想いの『虎視飴子』に、鹿乃子のこにあこがれた『馬車芽めめ』、どちらも本作品、そしてシカ部には欠かせない存在です。

私自身、物語に深く入り込むというよりは、その場その場の面白さを味わいたいタイプの読者です。『しかのこのこのここしたんたん』は、まさにそのニーズに応えてくれる作品であり、ただ笑いたいだけの人に心からオススメできる1冊です。

どこかに聖地巡礼したいと思っている人やまだ長期休みに予定が決まっていない人。この作品を見ることで奈良に行ってみたくなることでしょう。僕はすぐにでも奈良に行って鹿せんべいを堪能したいと思っています。

しかのこのこのここしたんたん
5

特徴的なOPテーマがSNS上で話題沸騰!!目にしたことはあるけどどんなアニメ?

「しかのこのこのここしたんたん」の原作は、VTuberのキャラクターデザインなどを手掛ける日本の漫画家「おしおしお」のコメディ漫画。
東京都立日野南高校に通う主人公、虎視虎子(こしとらこ、以下こしたん)と「鹿部」のメンバーを中心に繰り広げられる日常が1話完結のアニメになっている。

物語は主人公、こしたんが通学中に電線に引っかかったツノが生えた自称鹿の少女、鹿乃子のこ(しかのこのこ、以下のこたん)と出会うところから始まる。具体的にツノが生えている理由などは一切説明や脈略はなく物語は進行する。
作中の世界ではこしたん以外のキャラクターはのこたんにツノが生えていること、のこたんが自身を鹿と自称していることには、疑問を感じておらず普通に受け入れられているようだ。
若干置いてけぼり感を感じる強引な展開も、主人公であるこしたんと視聴者が同じ視点に立てるという点では良い演出だと感じるが、この時点で視聴者によっては「よくわからないアニメ」「つまらない」といった感想をいだく視聴者もいるだろう。
全体的に低年齢層向けのゆるいギャグやパロディ(ジブリやドラゴンボールなど)を交えたギャグが中心だが、時折、性的なイジリ・ギャグが唐突に炸裂するため、嫌悪感を感じる視聴者や不安を感じる保護者は存在すると思われる。
上記の理由から、ある程度ストーリーや脈略にとらわれず、笑いの沸点があまり高くなく、ネタなどにも許容できる層におすすめしたい。

しかのこのこのここしたんたん
9

アニメファンよ『しかのこのこのここしたんたん』を見てシカを目指せ

『しかのこのこのここしたんたん』は、「おしおしお」による独特の作風が光るアニメ作品で、「人類よ、シカを目指せ!」というキャッチコピーが特徴的です。
このアニメは、一見普通の女子高生である「元ヤン」虎視虎子と、「シカの角」を持つ鹿乃子のこが織り成す、ギャグ満載の学園生活を描いています。

物語は東京郊外の日野南高校で展開され、虎子が突如彼女の前に現れた角の生えた少女、鹿乃子を助けることから全てが始まります。
この出会いがきっかけで、虎子は不本意ながらも鹿乃子と共に「シカ部」を設立し、多くの騒動に巻き込まれます。
虎子の他に、彼女の妹であり「重度のシスコン」である虎視餡子や、シカに憧れていて「田植えするほど米が好き」な馬車芽めめなど、個性豊かなキャラクターが物語に彩りを加えています。

『しかのこのこのここしたんたん』は、その奇想天外なキャラクターと独特のストーリーで、日常系のほのぼのとしたシーンと突飛なギャグが絶妙に融合しており、視聴者に新鮮な驚きと楽しさを提供しています。
また、主題歌「シカ色デイズ」とエンディング曲「シカせんべいのうた」も、作品の世界観を盛り上げる要素となっています。

ギャグと日常のバランスが絶妙で多くのアニメファンにとって見逃せない作品となっているので、アニメが好きな方や新しいタイプの学園アニメを求めている方に、お勧めしたいです。