翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜

翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜

『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』とは、魔夜峰央(まやみねお)のギャグ漫画を基にした実写映画第2弾。麻実麗役のGAKTOと壇ノ浦百美役の二階堂ふみが、第1弾に続き主演を務めた。日本を埼玉化計画に進める麗は越谷に海を作ろうと計画し、美しい砂を求めて和歌山に向うが、地域格差を目にしてしまう。やがて事態は東西の天下を分かち全国も巻き込む大事件と発展していく。地方ネタやクセのある登場人物の登場、有名人対決が見どころである。

翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜のレビュー・評価・感想

翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜
10

まさかの続編は滋賀ディス映画!

『翔んで埼玉』の続編で、大阪に虐げられ続ける滋賀のレジスタンス運動に麗たちが巻き込まれてゆく完全オリジナルストーリー。魔夜峰央先生の世界観はそのままに、顔芸やディス芸もパワーアップした娯楽映画だ。
東京支配から解放され、「日本埼玉化計画」をすすめる麗たち。横のつながりが薄い埼玉県民を一致団結させるため、海なし県に海を作る大プロジェクトをぶち上げる。百美を1人残し、南紀白浜の砂を運ぶために船にのる麗。船は遭難し、和歌山の海岸に流れ着いた麗は、滋賀解放戦線のリーダー・桔梗魁(杏)に救われ一命をとりとめる。この出会いがきっかけとなり、ふたりは大阪から支配されている滋賀の解放を目指す。
一方、大阪府知事はある野望を実現するために計画を進めていた。府知事の恐ろしい陰謀に気づいた桔梗と麗は、それを阻止するために「琵琶湖の水を止める」という最終手段に打ってでる。
前作同様、NACK5のラジオドラマという形でメインストーリーは進んでいく。今回は滋賀が舞台だから埼玉指数は低いだろうと思ったら、市町村対抗綱引き大会というイベントを盛り込み、しっかりと存在感をアピールしてきた。綱引き大会では、大宮VS浦和という県民にとって内戦と同レベルの危険な試合が組まれるアクシデントが勃発。アルディージャとレッズのユニフォームに身を包み挑発しあう競技参加者たちの一触即発のピリピリ感が、本編とリンクして物語を盛り上げていく。
ストーリー展開やギャグ、BL表現、GACKTの拷問シーンなど、すでにパターンができあがっているのでシリーズ化の期待が高まる。日本にはまったくネタにされていない地域がまだたくさんあるので、続編を作りまくるという形で日本埼玉化計画を成し遂げてほしい。

翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜
7

『翔んで埼玉~琵琶湖より愛を込めて~』で演技が光っていたのははこの人だった!

11/23に公開させた同映画は、12/3までの週末動員数と興収ランキングで2週続けてトップに立ちました。
同作品は1作目は東京都民に迫害を受けていた埼玉県民が、自由を勝ち取るために立ち上がる作品でした。
今回の作品は関西へと進出してバトルが勃発するストーリーとなっています。

その魅力を探ってみましょう。
その①【キャストの郷土愛が異常すぎる!】
キャストには実際の郷土出身の人が選ばれており、この人たちの郷土愛が恐ろしいほど忠実に描かれています。
特に大阪知事・嘉祥寺役の片岡愛之助は、たこ焼きに使われる「白い粉」を使って全国を大阪府民化させようとします。バカバカしい脚本に笑みさえこぼれます。

その②【この人の演技が映画を引き立てている!】
1作目のヒットの功労者は壇ノ浦役の二階堂ふみでしょう。異常なまでの麻美役のGACKT愛は恐ろしいほどでした。
今回2作目で演技が光ったのは、滋賀開放戦線の桔梗役の杏です。
作品の中で「桔梗は麻美の妹」と判明します。杏はジャンヌ・ダルクを彷彿とさせるような、「指導者」としての演技が秀逸です。「女性の男役を演じさせれば右に出る人は中々いないのでは?」と思わせるほどに素晴らしかったです。「さすが世界の渡辺謙の娘」と称賛されることでしょう。

福岡出身の有名俳優からは3作目の出演の要望もあるようなので、まだまだ『翔んで埼玉』熱が冷めることはないかと思われます。