鬼太郎ファンなら見るべき!ミステリーホラーな大人の鬼太郎物語
長い歴史がある『ゲゲゲの鬼太郎』の映画。鬼太郎の物語は妖怪が出てくるホラーですが、子ども向けの作品が基本。けれどもこの作品は大人向けの作品です。
鬼太郎の出生や過去はアニメ作品によって多少の変化はありますが、共通の設定としては人間に育てられたという過去があります。原作である漫画では育ての親に対してあまり良い印象を抱いていないような鬼太郎。けれどもアニメ化に伴い近年では人間の味方のような立場で描かれています。
幽霊族と言われる妖怪。その幽霊族が鬼太郎以外がほぼいないのは人間によって滅ぼされたからでした。時にこの映画の世界線である6期では妖怪と人間との争いが書かれていたりします。
「妖怪と人間はなるべく関わり合いにならない方が良い」、そう考えている鬼太郎ですが、それでも人間を助けようとするその理由が描かれます。
鬼太郎の養父・水木は戦争で生きた帰ったが苦労によって出世欲に取り憑かれた青年。危険な橋だとわかって居ても出世のために怪しい村へとたどり着きます。そこで出会ったのは目玉おやじになる前の人間と同じ姿をした鬼太郎の父親でした。
水木は出世に必要な秘薬「M」の製造方法を、鬼太郎の父は行方不明の妻(つまり鬼太郎の母親)を探すために協力関係になります。
水木は鬼太郎の父にゲゲ朗というあだ名をつけます。閉鎖的な因習村。訳ありであり謎が多い一族。
村の外に憧れる少女。幼い夢見る男の子。親族同士で争う跡目争い。そして起きる謎の連続死。
本格ミステリーのような閉鎖的な環境と妖怪が出てくるホラーで、鬼太郎ファンでなくても見て後悔しない作品です。
ただし小さな子どもにはお勧めできません。