片田舎のおっさん、剣聖になる 〜ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件〜

片田舎のおっさん、剣聖になる 〜ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件〜のレビュー・評価・感想

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片田舎のおっさん、剣聖になる 〜ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件〜
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見た目は冴えない中年おっさん。しかし彼こそ「最強」達が一目置き憧れる剣士だった

主人公は片田舎の剣術道場で師範をしているベリル・ガーデナント。
普段は常にネガティブ思考で、自分に自信がなく、頼りない中年のおっさんです。しかし、実は世界に名を残せるほどの騎士や冒険者をも凌ぐ、卓越した剣技の持ち主。そんな実力を持ちながら自身をとことん過小評価する彼を、かつて弟子として彼に師事していた「最強」達が、時に強引に時に必死にその背中を押していくストーリーです。
1話時点で既に最強の主人公、さらに脇を固める元弟子達も最強という、いわゆるチート祭りの状態ですが、それで辟易することはありません。
たとえ最強であっても、それぞれに苦い過去や悩みがあって、時には失敗もします。人間である以上、そこに例外はないのだと本作は訴えかけてきているように思います。
そもそも自分が化物じみた強さだと全く分かっていないベリルと、彼の強さを理解する元弟子達による嚙み合わない掛け合いも、どこかもどかしいながら笑えること間違いなし。

作中、握手をするだけでその人の強さを見抜くことができる刀鍛冶屋を営む元弟子が登場するのですが、ベリルと握手をした際に底知れない強さを感じて思わず身震いするシーンがありますが、それにさえ気付きません。どこまでも無自覚な最強のおじさんの活躍劇、ぜひ手に取ってみてください。