007 スカイフォール

007 スカイフォール

『007/スカイフォール』(原題: 『Skyfall』)とは、2012年公開のスパイアクション映画で、「ジェームズ・ボンド」シリーズの第23作目。ダニエル・クレイグがMI6諜報員ジェームズ・ボンドを演じる3作目の作品である。全世界での興行収入は約11億ドル。
ボンドはトルコでのミッション中に、女性エージェントの誤射により渓谷に落下し、行方不明となっていた。数か月後、MI6本部が何者かに爆破された。その一報を目にしたボンドはロンドンに戻り、007への復帰テストに臨むのだった。

007 スカイフォールのレビュー・評価・感想

007 スカイフォール
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『007 スカイフォール』豪華キャストが送る50周年記念作

『007 スカイフォール』は、ジェームズ・ボンドシリーズの23作目で、シリーズ50周年を記念する作品である。ダニエル・クレイグが主演し、サム・メンデスが監督を務めた。本作は、アクション映画の枠を超えた感情的な深みと、人間ドラマを描いたストーリーが特徴だ。従来のボンド映画の要素を維持しつつ、現代的なテーマと視点を加え、新たな魅力を持つ作品に仕上がっている。

本作は、NATOの潜入捜査官リストの盗難とMI6への攻撃から始まり、ボンドが犯人を追う中で自身の過去と向き合う姿を描いている。最大の見どころは、ハビエル・バルデムが演じる悪役シルヴァとの対決だ。シルヴァは冷酷で計算高く、従来のボンド映画の悪役とは異なる存在感を放っている。彼との心理戦が、物語に深みを与え、アクション映画を超えた緊張感を生み出しているのだ。

トルコでのバイクチェイスや列車上での戦闘は、スリリングで美しい撮影により観客を引き込む。スコットランドのスカイフォールでのクライマックスシーンは、シンプルながらも緊張感に満ち、ボンドの孤独と過去への決別を象徴している。

ジュディ・デンチ演じるMも重要な役割を果たし、ボンドとの複雑な関係性が深く描かれている。Mとボンドの絆は、上司と部下を超え、母と息子のような親密さが感じられ、感動をもたらす。

『007 スカイフォール』は、ボンド映画の伝統を受け継ぎながら、現代的な人間ドラマを加えた作品だ。壮大なアクションと感情豊かなストーリーが、新旧ファンを問わず楽しめる一作となっている。

007 スカイフォール
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50周年記念超大作スパイアクション映画

『007 スカイフォール』は2012年に作られた映画である。イアン・フレミングの小説を元に作られシリーズ化されており、この作品はシリーズ23作目となる。
最初にショーン・コネリーがジェームズ・ボンド役を演じてから、本作で主演を演じるダニエル・クレイグで6代目となる。当初ダニエル・クレイグがボンドを演じると報道された際には、彼が金髪であり、それまでボンド役の俳優がすべて黒髪であったことなどから非難が殺到したが、ダニエル・クレイグのボンド作品最初となる『カジノロワイヤル』が公開されると、その圧倒的存在感と演技力に、称賛の声が寄せられた。
話は英国、秘密情報部で殺しのライセンスを持つスパイ、ジェームズ・ボンドが同僚イヴと共にイスタンブールでとある男を追うところからはじまる。男は、英国秘密情報部が絶対に知られたくない情報の入ったハードディスクを持っていた。ぎりぎりのところまで追い詰めながらも捕らえきれないでいるボンドを、同僚イヴが間違えて撃ってしまう。撃たれて川へと落下していくボンドの頭に残るのは、直前に上司Mが言った「いいから撃ちなさい」という言葉だった。仕事を信頼されていないと失意のボンドは、そのまま失踪してしまう。失踪先で偶然流れていたニュースで、英国秘密情報部が何者かによって爆破されたことを知ったボンドは、Mの元へと帰っていった。英国ではすでに死亡届けが出されていたボンドだったが、あらためてテストを受け、殺しのライセンスを持つ007へと返り咲く。そして、奪われたハードディスクの行方と英国を守るため、再び戦いに身を投じるのであった。
本作は、1962年にはじまった007シリーズの50周年記念作品として、ロイヤル・アルバート・ホールでプレミア上映された。アカデミー賞、英国でのアカデミー賞にあたるBAFTA賞、グラミー賞など各賞を受賞し、興行収益も10億円を超えている。