海がきこえる

海がきこえるのレビュー・評価・感想

海がきこえる
1

ジブリファンでもこの作品は知らなくても困らない

個人的に、『海がきこえる』は2度と見たくないと思っています。なぜなら、東京からの転校生のヒロイン武藤里伽子が精神的に幼い言動で人を振り回すからです。

この物語は東京の大学へ進学した主人公の拓が、高校の同窓会に参加するべく地元の高知へ帰省する中で、里伽子と関わった当時の記憶の回想でストーリーが展開していきます。
里伽子は、高知育ちの拓に面と向かって「高知弁の男は嫌い」と断言するくらいに、高知への転校が気に入りませんでした。なので文化祭の準備を手伝わずに、1人でさっさと下校して東京の大学に受かるために勉強していました。ある日、里伽子が同級生の女子たちに囲まれて協調性がないことを責められているのを拓は目撃します。拓に見られていたことを知った里伽子は「あんたなんか最低よ!」と泣き叫んできつい一撃を拓に食らわせました。
このシーンを初めて見た際に、「協力しなかったあなたが悪いのになんで拓を叩くの?最低なのはそっちでしょ?」と、怒りと困惑が湧き上がって、里伽子が嫌いになりました。
しかも、拓の親友で里伽子のことが好きだけどこっぴどく振られた松野と里伽子が責められているのを見て見ぬ振りしたことで喧嘩になり、卒業まで絶交してしまいます。
そして物語の終盤に拓は東京で里伽子と再会し、「やっぱり武藤が好きなんじゃ…」という拓の一言で映画は終幕になりました。
里伽子の身勝手のせいで松野と絶交した(同窓会で仲直りした)のに、里伽子は拓や松野、それに同級生たちに嫌な青春の思い出を与えたのに、なぜ今だに恋情を抱けるのか、頭が?だらけでした。
拓の心情が理解できなくて拓にも嫌悪感を抱き、この映画は2度と見ないと決めました。

海がきこえる
8

ジブリマニアが好きだと答える隠れた傑作

ジブリといったら金曜ロードショーと結びつける人は多いと思う。
映画館で直接観ていなくとも、金曜ロードショーで全作鑑賞済みだと豪語する人も少なくないだろう。
だが、金曜ロードショーどころか映画館でも観ることができない、隠れたジブリ作品を知る人はどれくらいいるだろうか。

今作は1993年にスタジオジブリがテレビアニメとして放送した作品だ。
映画ではない点、監督が宮崎駿、高畑勲でない点、再放送がほんの数回しかされていない点から認知度は極端に低い。
しかしながら作品の質が低い訳では決してなく、現に「ジブリ作品で1番好きな作品はなんですか」と聞かれた際に今作を答える人は少なくない。

物語は、言ってしまえばありきたりな青春ストーリーである。しかしながら最大の魅力は、その表現力の凄まじさだ。
ジブリ出身の鬼才たちがまだ若手の頃に集結し、青春のリアルさと懐かしさを完璧に表現している。

青春物語はどれも輝きと憧れに満ちている。しかし、それは高校生のリアルだろうか。
高校時代を懐かしがる時、そこには恥ずかしさや後悔や緊張、少しのスリルを思い出しはしないだろうか。
何もない虚無感や焦燥感に襲われはしなかっただろうか。
今作は特別そういったストーリーではないものの、背景のひとつ、表情のひとつにそのリアルさが全て込められている。
だから観る人は、世代を問わずに今作を自分の思い出とリンクさせることができる。

そう、今作は「拓と一緒に高校時代へタイムスリップし、あの時特別に感じた同級生と再会する」映画なのだ。

こんな作品は他に無いと思う。
本当は満点をつけたいところだが、ストーリーの単調さから好き嫌いが分かれるため、10点中8点に留めることとする。
しかし、私は満を持して今作を人にお勧めしていきたい。

海がきこえる
8

本当によい!

『海がきこえる』は、スタジオジブリが制作した素晴らしいアニメ映画です。この作品は、美しいアートワーク、感動的なストーリー、そして心温まるメッセージが特徴です。

物語は、主人公のうみ(浦島太郎)と彼の友人たちの成長と冒険を描いています。彼らは、島に住む人々との交流を通じて、自然とのつながりや大切さを学びます。海を通じて音を聞くことができるうみの、特別な能力を持ちながらも、友情や努力を通じて自分自身を成長させていく様子が描かれています。

この作品は、自然との調和や環境保護の重要性を教えてくれます。また、友情や困難を乗り越える力、自己発見の旅についても考えさせられます。視覚的に魅力的な映像や、美しい音楽がストーリーをより一層引き立てています。

『海がきこえる』は、観る人の心を豊かにすること間違いなしの作品です。自然とのつながりや大切さを再認識し、友情や成長の意味を感じることができるでしょう。ジブリ作品のファンであればもちろん、アニメや感動的な物語が好きな方にもおすすめです。

心温まるストーリーと美しいアニメーションに包まれながら、『海がきこえる』はあなたに新たな感動と思考の世界を開いてくれるでしょう。ぜひ、この作品を体験してみてください。