ダイヤルMを廻せ!

ダイヤルMを廻せ!のレビュー・評価・感想

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ダイヤルMを廻せ!
9

これぞ隠れた名作です!

『ダイヤルMを廻せ!』は、電話を通じて繰り広げられるサスペンスフルなストーリーであり、ヒッチコックの名作の中でも隠れた傑作として評価されています。

以下あらすじです。
主人公は電話交換手の仕事をしている普通の男性。ある日、彼は職場で突如として自分の名前を呼ぶ不審な電話を受けます。電話の相手は主人公に対して自分の生活の様子を語り、彼の一挙手一投足まで知っているかのような言葉を投げかけてきます。

やがて、主人公は電話の相手が自分の人生を支配しようとしていることに気付きます。主人公の行動や選択を制約し、命令を下してくる相手に対して、主人公は抵抗しようとします。彼は自分の友人や警察に相談し、相手の正体を追い求めますが、その正体はなかなか掴めません。

物語は緊迫感を増し、主人公が相手の正体を追い詰めていきます。
彼は自身の命を賭けて、相手に立ち向かう決意を固めますが、その中で驚愕の真実が明らかになります。

独特の緊張感やサスペンスの展開は非常に効果的で、電話という身近なコミュニケーション手段を巧みに利用したストーリーテリングは、観客の関心を引きつけます。
いまなお時代を超えても鮮度を保ったサイコホラーとなっています。サイコロジカルスリラーの要素を巧みに取り入れながら、予測不可能な展開が進むため、観ている間ずっとドキドキさせられます。

ダイヤルMを廻せ!
9

舞台劇との連動で企画が進んだ、犯罪ミステリースリラーの佳作

『ダイヤルMを廻せ!』は1954年公開の犯罪ミステリースリラー映画で、監督はアルフレッド・ヒッチコック、出演はラリー・ミランド、グレイス・ケリー、ロバート・カミングス、アンソニー・ドウソン、ジョン・ウィリアムスらです。映画の脚本およびその舞台劇化脚本は英国の戯曲作家フレデリク・ノットによって書かれました。この舞台劇は1952年にBBCテレビで先行公開され、同年の6月にロンドンのウェストエンドで実際の舞台プログラムとなり、その後、10月にニューヨークのブロードウェイで上演されました。当初は3D映画として構想されていたのですが、映画の公開時点では3D処理に対する関心が失われたために通常の2D映画として大半の劇場で上映されました。1954年には北米で270万ドルの興行収入をあげました。『ニューヨークタイムズ』の映画評は、「ヒッチコックの実現した技術的な勝利」と本作を評価して好意的な批評を寄せました。