クレヨンしんちゃんの映画は確実に大人をハメにくる!
子供とクレヨンしんちゃんを観に映画館に足を運ぶようになったのは「爆盛!カンフーボーイズ?拉麺大乱?」から。
以前からクレヨンしんちゃんの映画はかなりいいと聞いてはいたんですが、いや実際にほんとにいいんですよ!毎年楽しみにしているくらいどハマりです。
ということで大好きな「映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園」のレビューです。
しんちゃん映画は本当に奥が深い!大人なりの視点で難しく読み解けば、社会の世相が見えてもくるあたりもすごい。
この天カス学園も「合理主義」からの「管理社会」、「成果主義」からの「格差社会」が描かれていたり。
でもそういうところをしんちゃんたちが面白おかしくぶっ壊してくれる!お父さんな僕としては、そこが痛快でたまらなかったりもする。
でもまあ、難しいことはさておき。この映画では「青春」がテーマ。
もちろんメインのキャラクターたちだけの青春ではなく、天かす学園の生徒の青春もしっかり描かれています。「個性」と「多様性」その中にあるひとりひとりの苦悩と葛藤が「青春」。
その中でも一番心の残ったのは風間くんの春日部防衛隊への思い。
風間くんは「エリート」を目指していて、でも、しんちゃんたちは「普通」に過ごしていて。
いつも一緒にいる仲間も目指す方向はそれぞれで、やがてみんな離れていく。
でも風間くんは「いつまでもみんな一緒に」と思っていて、なんとかしたい。風間くんのこの気持ちが、この映画が描きたい本質なのかなと思うんです。
幼稚園、小学校、中学校、高校、大学と続く学生時代に変化はつきもの。
学年が上がり、クラスが替わり、地域が変わり。でもそんな変化にもいつの間にか慣れていって。
その中でどんどん友達も変わっていって、いつまでも続くと思っていた友情も簡単に薄らいで。半年もするともう気にもしなくなるのが現実です。
そのとき変わりたくないと思った気持ちは本物だったのに。
真の「青春」とは出会いと別れ。
確かに昔を思い出すのって「モノ・コト」ではなく「ヒト」ですからね。
見終わると、複雑に懐かしい気持ちにさせてくれるというか、なんだか甘酸っぱい気持ちになります。
以上、これが大人の感想。
子供は「ちょ?面白かった!」と言っていました。うんうん!子供はまだそれでいいのです!