可もなく不可もなく
冒頭から推理しながら見る側も楽しめる展開でした。相変わらず警察内の権力争いにはうんざりしますが、室井、新城、現場の刑事たちを軸にした事件捜査から端を発し、泥沼の裁判ものにからめるなど、今でこそ普通な展開です。それを数十年前からやってるわけですから先駆けと言える作品と言えます。
このスタイルはブームなのか、多くのドラマで同じようなことをしているので、かぶらないようにそれぞれ顛末まではおもしろいです。
「それでそうしてこうして、さいごはどうなる?」みたいなのを楽しむ感じです。
こちらの作品では警察のお偉いさんと言える室井が逮捕される、かつての人気女優田中麗奈も出るなどなつかしさとともに、映画ならではの豪華キャストはさすがです。人気のスリーアミーゴスもでるなど、織田裕二が出ないフラストレーションもしっかりケアできる作品となっているので、本家の方のちゃらけた感じとは一味違った真面目な作品という風にも言えると思います。
犯人がぶっ飛んだ人なので、こんな奴に振り回されてたのか...というラストの感じがやるせなさだったり、怒りだったり、こんな終わり方?と観る人によって三者三様な受け取り方になりがちなのも、この作品ならではと思います。