左ききのエレン

左ききのエレンのレビュー・評価・感想

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左ききのエレン
8

凡人の必読書!自分が天才じゃないと思う人は読んでみてください

こちらは『少年ジャンプ+』で、2017年10月7日から2022年10月8日まで連載された、『左ききのエレン』第1部リメイク版のレビューです。

『左ききのエレン』がどんな漫画かを一言で言うと、凡人の葛藤が描かれたビジネス漫画です!
作品の舞台は大手広告代理店。
漫画のキャッチコピーは「天才になれなかった全ての人へ」

『左ききのエレン』の作者である、かっぴーさん自身が以前に大手広告代理店で勤務しており、自分が天才ではないと気づき挫折した過去があるみたいです。
かっぴーさんの想いが詰まったキャッチコピーだと予想できますね。

『左ききのエレン』の魅力は、単純ですが、読んだ後に「俺も頑張ろうっ…!」と思える点です!
主人公の朝倉光一は凡人の1人として作中で描写されているのですが、自分の前に現れる多くの天才達の前に何度も挫折します。(ちなみに天才のうちの1人が、タイトルにもなっているエレンという女性で、朝倉光一の高校の同級生)

幾度となく葛藤し、苦悩しますが、それでも光一は最終的に凡人の自分の仕事を肯定して生きていきます。
皆さんも仕事や勉強、スポーツなどで、「上には上がいる」「あんな才能のあるやつがいるんだから自分には無理」と思ったことはありませんか?
『左ききのエレン』は、「そんな自分でもやっぱり頑張りたいんだ!」と気持ちを奮い立たせてくれる漫画です!
舞台が広告代理店ということもありますが、特に仕事に打ち込んでいるビジネスマンの方は心に刺さる内容だと思います。
自分の仕事や目標などに熱くなりたいという方は、ぜひ読んでみてくださいね!

左ききのエレン
8

天才や凡人、才能の有無が気になる方必読

デザイナーである朝倉光一は一流クリエイターを志すが、決してうまくいくことは無く周りにはどんどんと差がついてしまう。その一人である圧倒的芸術の才能を持っている山岸エレン。彼女は彼女なりに幼いころに父を亡くしその才能が自分にとっては嫌悪感しか抱かなくなる中で必死に才能に対して努力であらがう光一に出会い、独自の感情を抱く。このエレンの天才には天才ゆえの孤独や感情に悩ませる中の成長が何とも忠実に再現されており見どころである。
またほかの登場人物にも常に器用で、それが自分にとって最高の幸せであると思う加藤さゆり。大手企業の娘である岸あやのとあかりのそれぞれの才能の活かし方。などすべての登場人物が主人公のように描かれている上にストーリーを持っている。常に自分で努力とは?集中とは?才能とは?など考えさせられることもあるが何より自分も頑張ろうと思えることが一番大きいところである。
ストーリーが進むにつれて光一の感情の変化や行動の変化、それに伴うデザイナーとしての立ち位置などとても必死さが伝わってくることは間違いない。そして、それぞれがそれぞれの道に進んだ結果の最後の伏線回収によりすべてがつながりもう一度鳥肌が立ってしまう。ぜひ、自分が天才だと思わない人は100%何かしら学べることがあるので読んでほしい。