アメリカン・ビューティー / American Beauty

アメリカン・ビューティー / American Beauty

『アメリカン・ビューティー』とは、サム・メンデスによる1999年のアメリカ映画。中年男性レスター・バーナム(ケヴィン・スペイシー)が、家庭や仕事に不満を抱えながらも娘の同級生である美しい少女に惹かれる姿を描く。家庭崩壊と中年危機をテーマに、アメリカ郊外の虚飾を皮肉る内容が特徴。独特の映像美とブラックコメディ要素を交え、1999年アカデミー賞で作品賞を含む5部門を受賞。人間の欲望や本質に迫るドラマとして高い評価を受けた。

アメリカン・ビューティー / American Beautyのレビュー・評価・感想

アメリカン・ビューティー / American Beauty
10

全てがギュッと詰まった作品

この作品はオッさんによるオッさんのための素晴らしい映画です。私は女ですが、それでも十分に楽しめます。

1人の冴えない中年男が娘の友達に恋をして変わっていくという話。
ここまでだといい年したおっさんのしょうもない話と思いますが、家族皆それぞれが抱えている問題や悩み・葛藤、セクシャルマイノリティなど、色々な要素が盛り込まれています。

人生はひょんなことから歯車が狂い出すこともある。そして人生にはいくつも選択肢がある。
1度きりの人生、悔いのないように思いきり生きたいと思わせてくれる作品です。

俳優陣も豪華で、ケヴン・スペイシーの演技もこの映画の魅力。ケビン・スペイシーじゃないとこの映画は成り立たないと言っても過言ではないくらいハマり役です。
またこの『アメリカン・ビューティー』というタイトルも皮肉な感じが出てて良い。
アカデミー作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞、主演男優賞の5部門受賞も納得です。

そして何と言っても衝撃的過ぎるラスト。後味があまりよろしくないラストなのですが、でもあのラストで良いんです。あのラストだから良いんです。

私は女ですが、世のおっさんはもちろん、全ての中年の皆さんに是非オススメしたい映画です。

アメリカン・ビューティー / American Beauty
7

地味顔のスペイシー

これはコメディ?サスペンス?、何のジャンルだったのかはよくわからない映画ですが、おもしろかったです。映像も薔薇がたくさんでてきて、なんか甘美できれいでした。なんか、アメリカのホームドラマとか家族仲良しだし、もっと重い家庭の話もありますが、アメリカも、何となく親のすることが気に入らないとか、夫婦がなんかピリピリとか、そういう日本っぽいところもあるんだなあと思いました。お母さんは家を売らなきゃとピリピリしてるし、娘ももう女性というべき年なのに、お父さんはそれがわかってないというか、うまく付き合えない感じでした。でも、すごい悪い人ってことでもなく、普通のよくいる空気読めないおじさんって感じでした。いや、普通だったけど、娘の友達に誘惑されるところでどうかしていますね。そのせいで、変な方向に頑張っちゃった悲劇という感じでした。ケビン・スペイシーって、サイコ役とかもしますが、基本地味顔なので、普通のお父さんとか似合うなあと思います。最初に俺が死んだ日の話で始まる話なのですが、そのとおる大して悪いこともしていないのに、死んでしまって哀れでした。他の役者もまさにはまり役だし、見て損はない作品でした。