【実録】アメリカの黒人差別問題に一石を投じる映画。現代のBLM問題の根源が非常に根深いものであると思い知らされる。今見るべき映画の代表作。
証拠の捏造や隠ぺい、司法取引による証言の捏造、刑事や検察による黒人というだけで無実の罪を着せられ、再審請求もまともに取り扱ってもらえない黒人に対する偏見に満ちたアメリカ社会。アメリカの司法制度に対し、弁護士のブライアン・スティーブンソン(マイケル・B・ジョーダン)が貧困者や黒人が偏見なく、法の下に平等に立ち向うべく尽力する。
新米弁護士ブライアンは、アラバマ州の刑務所で死刑囚ウォルター・マクミリアン(ジェイミー・フォックス)と出会う。彼の面会で、何もかも諦めた立ち振る舞い弁護士に対する嫌悪感、心を閉ざしたマクミリアンを調べるうちに、彼が冤罪であることを突き止める。様々な証拠や証言を集めていくうちに重要証拠となったラルフ・マイヤーズ(ティム・ブレイク・ネルソン) の証言さえも偽証であることを見つけ出し、再審請求へと漕ぎつけ、マクミリアンに希望の光が見えてくる。
しかし裁判官は、偽証した証拠としては不十分とし再審請求を棄却してしまう。そして、マクミリアンは再度絶望に突き落とされることになる。結局のところ、どのような証拠を提出しようと、地元の警察や検察の妨害に阻まれ、再審請求を勝ち取ることは非常に困難なのであった。
そしてブライアンは、アラバマ州最高裁判所へ控訴。そしてTV番組でも、事件の流れを放送した後、最高裁判所は再審を行い、検察は起訴を取り下げることに同意。全ての告訴を棄却。マクミリアンは、晴れて死刑囚という呪縛から解き放たれて、家族の元へと変えることが出来るのでした。
アメリカでは、死刑囚9人中1人は冤罪が認められる国、黒人貧困層の為にあの手この手で勇猛果敢に対立し「正義とは何か?」を常に考えさせられる映画。