駄菓子漫画にしては、ターゲット年齢層が高い作品です
連載当初から読んでいましたが、実在の駄菓子がテーマだとすぐにネタが尽きてしまうのでは?と思いました。いざ蓋を開けてみれば全く飽きない展開と、有り余るほどネタに溢れた駄菓子の深い世界です。
美人なのに駄菓子狂いでちょっと変わった蛍さんや、駄菓子屋を継ぎたくないからと漫画家を目指しているのに駄菓子の知識とそれを売り込むセンスがありすぎるココノツ、他にもたくさんの魅力的なキャラクターがいることで退屈する暇はないんですが、それにかまけて駄菓子がおざなりになることなく、しっかりとストーリーのメインには駄菓子が存在しているのが凄い。
ココノツが女性キャラの胸に触れてしまうといった、いわゆる露骨な「ラッキースケベ」はほとんど無いにも関わらず、セクシーさを感じるフェチ表現が各所に描かれ、こだわりの強さを感じます。
それらの要素を見ていると、作者であるコトヤマ氏が本当に駄菓子やフェチズムが好きなんだろうな、と考えたりもします。後で知りましたが、コトヤマ氏はフィギュアなどを含むおもちゃも好きらしく、だがしかしの各所に溢れる駄菓子愛とフェチズムはそう言った趣味と情熱がふんだんに詰め込まれているのでしょう。ハイクオリティ駄菓子漫画だと思っています。