ヨーロッパの解放 / Освобождение

ヨーロッパの解放 / Освобождениеのレビュー・評価・感想

ヨーロッパの解放 / Освобождение
6

巨大なスケールで独ソ戦の全貌を描いた戦争超大作映画『ヨーロッパの解放』

『ヨーロッパの解放』は1970年から1971年にかけて公開された戦争映画で、監督はユーリ・オーゼロフ、ワイドフォーマットのNIKFI(70ミリ)で撮影されています。脚本はユーリ・ボンダリョフとオスカル・クルガーノフ。この連作はソビエト・ポーランド・イタリア・東ドイツ・ユーゴスラビアの合作です。この作品では、ソ連領土の解放とそれに続く大祖国戦争でのドイツの敗戦がドラマとして強調されており、東部戦線での5つの主要会戦に焦点が当てられています。すなわち、クルスクの戦闘、ドニエプル低地攻勢、バグラチオン作戦、ヴィスワ-オーデル河攻勢、ベルリンの戦闘です。ここでは第4部「ベルリンの戦闘」を中心にレビューします。スターリンは連合国を助けるためにヴィスワ-オーデル河攻勢を急ぐように命令をくだします。ジューコフは自分の側面が脅かされることを恐れてベルリン 奪取の命令を拒絶します。ヤルタでスターリンはチャーチルとルーズベルトが敵と交渉していることを知悉していることを明かしました。真実を告げることが最も重要なことであり、アレン・ダレスとカール・ヴォルフが写っている写真を引き裂きます。ジューコフの軍はオーデル河を渡河してベルリンに迫ります。ソビエト軍が独軍の10代の狙撃兵を捕えると母の元に返しました。ヴェジレフの戦車が家に突っ込むと、その家の家主は解放軍として歓待し、家族でもてなしました。最後に、ソ連軍とポーランド軍はベルリン市中心街のティアガルテンに突入します。

ヨーロッパの解放 / Освобождение
1

ヨーロッパの解放

今は無きソビエトの映画、お金が掛かっています。まさに超大作。ソ連の映画ですから、考えられないほどの製作費です。西側の映画でしたら、製作費を回収しなければ会社が潰れます。しかし、ソ連はそんなことは気にしません。はなから回収する気など無いでしょう。プロバガンダが目的だからです。それに利用される監督や俳優たちは、不幸です。たまたまその国に生まれただけですが、悲劇です。運命というしかありません。
映画の話をしましょう。このタイトル、いかにもソ連映画らしいです。要するにヨーロッパを解放したのは我がソビエトで有るから感謝しろと上から目線で、ヨーロッパに向けて言い放ったえげつないほど傲慢な作品。こんな映画誰が見るでしょう。ロシア人なら少しは見るかもしれませんが、西側の人たちは不快で見ません。私は見ました。そして後悔しました。いまだに後悔しています。映画好きにもほどがあります。何でも見ればいいというものではない。作品は選んでみないと後で後悔します。観たのは1作ですが、よせばいいのに3部作です。呆れます。作品の出来も悪い。
カラー作品ですが色が悪いので観にくい。当時のソ連映画のカラーフィルムの質の悪さには呆れるばかり。質が悪ければ輸入すればいいものを、それすらできない変なプライドが邪魔をしていたのでしょう。ソビエト国民不在です。