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ヨーロッパの解放
今は無きソビエトの映画、お金が掛かっています。まさに超大作。ソ連の映画ですから、考えられないほどの製作費です。西側の映画でしたら、製作費を回収しなければ会社が潰れます。しかし、ソ連はそんなことは気にしません。はなから回収する気など無いでしょう。プロバガンダが目的だからです。それに利用される監督や俳優たちは、不幸です。たまたまその国に生まれただけですが、悲劇です。運命というしかありません。
映画の話をしましょう。このタイトル、いかにもソ連映画らしいです。要するにヨーロッパを解放したのは我がソビエトで有るから感謝しろと上から目線で、ヨーロッパに向けて言い放ったえげつないほど傲慢な作品。こんな映画誰が見るでしょう。ロシア人なら少しは見るかもしれませんが、西側の人たちは不快で見ません。私は見ました。そして後悔しました。いまだに後悔しています。映画好きにもほどがあります。何でも見ればいいというものではない。作品は選んでみないと後で後悔します。観たのは1作ですが、よせばいいのに3部作です。呆れます。作品の出来も悪い。
カラー作品ですが色が悪いので観にくい。当時のソ連映画のカラーフィルムの質の悪さには呆れるばかり。質が悪ければ輸入すればいいものを、それすらできない変なプライドが邪魔をしていたのでしょう。ソビエト国民不在です。