男はつらいよ 寅次郎紙風船

男はつらいよ 寅次郎紙風船のレビュー・評価・感想

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男はつらいよ 寅次郎紙風船
9

なんだか切なかった。

なんだか、とても切ない話でした。
夫が亡くなる前に、自分が死んだ後、女房を頼むと他の人に頼んでいたなんて、女房からしたら嫌な話だよなと思います。
でも、寅さんは本気でマドンナの幸せを考えていたし、すごく優しい人だし、友達思いでもあるから、本気で結婚を考えていたんだろうなと思います。
今まで旅ばかりして、一つのところで落ち着くなんてと言っていた寅さんが会社勤めをしようとしたなんて、だいぶすごいことです。
寅さんは勝手に納得して、互いの気持ちを確かめる前に突っ走るので、すれ違いが起きちゃうなと歯痒かったです。
マドンナとの恋はうまくいかなかったけど、今回こそ地道にと思っていたのに、就活のほうも不採用だし、寅さん、すごく傷ついただろうなと、切なくなってしまいました。
マドンナ役は音無美紀子さんでした。なんだかしっかりしていて、大人しいようで気の強そうな感じが出ていて魅力的だったと思います。
エンディングでは、とらやの呼び込みとかをしてくれてて、商売人の妻にふさわしい女性だったなと思いました。
また、マドンナではありませんが、寅さんと旅先で一緒になり、寅さんについてくる少女役で、岸本加世子さんが出ており、若くて元気でいいキャラでした。
女性陣キャストがいい人揃いなので、おすすめ回です。

男はつらいよ 寅次郎紙風船
10

岸本加世子さんがいい

寅さんに懐く、家出少女役の岸本加世子さんが元気で可愛らしくて好きです。それに、彼女がマグロ漁船から帰ってきて、彼女を叱るにいちゃんに、「いつもいないじゃんかー」と叫ぶシーンは、さくらさんと寅さんとのことを考えさせらていい場面だなと思いました。さくらさんも小さい時はきっと兄さんがそばにいなくて悲しいこともあっただろうな、今でも寅さんがすぐに旅に出ちゃって心配だろうなとかいろいろ思いました。今回のマドンナは、寅さんの仲間の奥さん役の音無美紀子さんです。余命僅かな旦那さんを支える、しっかりした女性の役です。寅さんも、旦那さんに頼まれたからって、死後は彼女の面倒を俺が見てやらなきゃなんて、彼女に失礼だなと思いました。彼女が旦那に怒るのも無理ないです。寅さんは真っ直ぐな人で人もいいし、惚れっぽいから友達に頼まれて、よし、俺がもらってやらなきゃとか思ったんでしょうけど、マドンナの気持ちを置いてけぼりなところがありましたね。寅さんも反省したことでしょう。にしても、ひどい旦那だなぁと思います。でも憎めない感じです。あと、満男が大きくなって、結構いい演技をしてるっていうか、セリフとかも増えて面白いです。吉岡くんはやっぱりいいなぁと思います。