Fairy gone フェアリーゴーン

Fairy gone フェアリーゴーンのレビュー・評価・感想

Fairy gone フェアリーゴーン
7

かつて戦争があった世界での能力者系アニメ

P.A.Works完全オリジナル作品。
妖精という他作品で言うなら『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズのスタンドに相当する力を駆使して、マフィアと違法取締機関が重大な書物だが謎も多い「黒の書」をめぐる戦い、といたってシンプル。伏線にしても分かりづらいものではなく、丁寧に追っていれば気づく箇所もあり良くも悪くも堅実な展開なので、奇をてらうものが苦手な人ならお勧めできます。
能力者ものなので内容次第でバランスブレイカーになる所ですが、妖精のダメージが一定量到達すると再度出すのに時間がかかる設定なので堅実と言えば堅実。マーリヤ達メイン格の4人の妖精の能力のバランスが良く、前衛でフリーとマーリヤ、後衛でクラーラとセルジュとどこまでも堅実を地で行くが、ベロニカやビター・スウィートなどは癖の強さが目立つが強力かつ厄介なものもあり、幅は広め。しかし、この妖精。見た目が殆ど異形か動物モチーフの中で人型は特殊な立ち位置と、ここは「言われてみれば…」「気づかなかった」のいずれかであると思います。
キーアイテム「黒の書」の真相よりもスーナで生贄にされるのはマーリヤじゃなくて人気者のベロニカなのには少々驚いたが、理由は「貰うんだったらいいものが良い」という理屈は確かにそうだが、おおよそ生贄とされるのが不要者扱いされる場合が多い中で人気者が生贄なんだって方向にしたのはある種斬新でした。

Fairy gone フェアリーゴーン
7

硬派な印象の作品

フェアリーと名前の付くタイトルだからかわいらしい妖精と何かするのかとおもいきや

とんでもない

話の感じは相当硬派な印象
話のキーになる妖精兵は出てくる大半が(あるいは全部?)化け物じみてるし
戦争って言う題材やリアルな軍人が出てくるし
流石深夜帯にやるだけあって絵面はキツイ
主人公を女の子にして多少作品イメージを緩和してる気がします

話の全体像は故郷を壊された主人公の女の子が軍に所属して様々な戦いを経験しながら
故郷が破壊された理由と真相に迫っていくもの

テーマとしては妖精がどんな存在かだったり、その妖精と世界との関わりだったり
妖精と人とが関わるなかで生まれる価値観の相違
と書くとな~んか難しそうな感じですが、セリフに落とし込まれたそれぞれの反応は
至って普通というか、そういう反応もあるよねという感じ

見どころの一つはキャラが全体的に年齢高め(他に放送してるアニメが大体、中高生を主役に据えてると仮定して)
だから、声優の大人な演技が聞けること?

また妖精を(あれは召喚というより)展開するシーン
独特のエフェクト表現が使われています

主人公の女の子と、その幼馴染との友情ってところですか

ただ個人的には声優の寿美菜子の大人な演技が好きでした