十五才 学校IV

十五才 学校IVのレビュー・評価・感想

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十五才 学校IV
8

とてもいいロードムービーでした。

学校がサブタイトルになっている通り、学校の話ではなくて、ロードムービーでした。
不登校の男の子が、ヒッチハイクで屋久島に行くという話です。
でも、学校シリーズの例に漏れず、いろんな人の話が詰め込まれていて面白かったです。
女性トラックドライバーの家に泊めてもらって、そこのひきこもりの長男と友情を深めるという話が特によかったです。
私も引きこもってた時期はありますが、ああいうときって家族とか昔の自分を知ってる人以外の人とのほうが話せたりするもんですよね。
久しぶりに人と触れ合って、登くんも楽しかったのでしょう。
なんか普通とは違う生活しているのに、そこに触れないし、ただジグソーパズルがうまいとか、時代劇のポスターがいっぱいとかそんなことにしか目がいかない大介くんは純粋だしいい子だなと思います。
ほんと、何で不登校になったのでしょう。
映画ではそこは詳しく描いてなかったけど、きっとなんでかなんてわからないものなのかもしれません。
その後の屋久島の話もよかったです。
鉄の息子に怒るところとか、ほんと泣けました。
鉄の息子もお父さんが嫌いとか迷惑に思ってるとかいうわけでもなくて、親子関係のことは息子だけが悪いわけでもないだろうし、あれなんですが、大介はやっぱ子どもなだけあって、ストレートに息子の言葉や態度に苛立ちを覚えたんでしょう。
あんなストレートに言われると、とても胸に響きます。
旅をして、ちよっと大人になった大介くん。
今後、継続的に学校に通えるようになるのかどうなのか、わからない、まだこれから続くよってところで映画は終わるのですが、そこがいいなと思いました。
結局、結末なんて最後の最後までわからないものなんだから、その前で切るほうが余韻があっていいです。