学校(映画)

学校(映画)のレビュー・評価・感想

New Review
学校(映画)
9

学べる幸せ

私は中学が好きじゃなかったけど、通える立場にはいました。この映画を見て、勉強ってできるだけで幸せなのよって言葉の意味が少しわかった気がします。
中学を出ていないから、いろいろあって、もう一度学びたいと思う人達の話です。みんないろんなことを抱えていて、生徒一人一人に焦点をあてたストーリー展開でおもしろかったです。田中邦衛演じるイノさんが生徒側の主役みたいな人ですが、彼が学校に願書をもらいに行くところがすごく印象深いです。そんなに緊張することかとイノさんの付き添いが言って、先生が、緊張することですよ、大変な勇気ですというのがよかったです。確かに、2、3日休んだだけでも学校とかって行きにくくなったりするし、改めて学びなおしたいって門をたたくのは大変な勇気だと思います。イノさんはすごいです。また、この付き添いの人ってのが、もともとの知り合いとかじゃなくて、イノさんが街で相談をもちかけた医者ってだけの人で、すごくいい人だなと思いました。そんな、急にね、話しかけれて学校に行きたいからどうしたらいいかとか言われても、普通は最後まで面倒みないじゃないですか。いい人に出会ったなと思いました。物語は悲しい出来事があり、しんみりした感じで終わりますが、それでもどこかあたたかい気持ちになれる作品でした。

学校(映画)
9

イノさんの人生

夜間中学の話です。イノさんの話は実話な部分があるらしくびっくりです。
イノさんに夜間中学のことを教えてくれた医師がいるというのは本当のことらしく、すごく人のいい人に出会ったんだなと、とてもほんわかした気持ちになりました。
私は、そんなに勉強も好きではなかったけど、それは勉強ができる環境にいたからかもしれません。
イノさんや、オモニのようになかなかする機会に恵まれなければ、したくてたまらなくなったでしょう。
イノさんが学校に入学した時、医師が言った、学校に通うのがそんなに勇気がいるのかなという台詞に黒井先生が言った、そりゃあ勇気がいるよという台詞や、イノさんの俺とお前らとどこがおんなじ人間だという台詞にはいろいろ考えさせられました。
今まで、悔しい思いや、いろんな経験をしてきたんだなと思いました。
イノさんには卒業式に出て欲しかったし、クラスのみんなともまた会って欲しかったなと思いました。
苦労してきた人が報われる、そういうラストがいいなとは思いますが、そりゃあ、働きづめだったし、医者にかかることもあまりできなかったろうし、体がボロボロというのもうなづけるというか、世の中、うまくいないものだと思いました。
でも、イノさんは幸せだったのかもしれません。そうでなかったのかもしれません。
そういうところをはっきりさせないところが、リアリティがあってとてもいい映画だと思いました。