ドリフターズ / Drifters

ドリフターズ / Drifters

『ドリフターズ』とは、月刊誌『ヤングキングアワーズ』にて2009年6月号より連載中の歴史ファンタジー漫画である。作者は平野耕太。
世界中にその名を残す歴史上の人物が、時代も国も超えて集まる異世界。彼らは「漂流者(ドリフターズ)」と呼ばれ、すべてを滅ぼそうとする「廃棄物(エンズ)」たちと壮絶な戦いを繰り広げる。
関ヶ原の合戦に加わっていた島津豊久は、突然その異世界へと飛ばされた。彼はそこで織田信長や那須与一と出会い、武士の本能に従って、血で血を洗う戦へと身を置き、やがて「国盗り」を志す。

ドリフターズ / Driftersのレビュー・評価・感想

ドリフターズ / Drifters
9

常識外れの異世界転生

平野耕太によりヤングキングアワーズで連載中の漫画。
この漫画の魅力は「常識外れの世界観」と、それを支える「キャラたちの生き方」であるといえるだろう。
舞台はエルフやオークが存在し、モンスターが暴れまわる王道のファンタジー系異世界。
そんな世界に『漂流物』と呼ばれる、私たちがよく知る偉人たちが召喚されてくるのだ。
ありがちなファンタジーな異世界転生系かなと思った人がいれば、その予想はいい意味で裏切られることになるだろう。
戦国時代の中でも最強クラスのバーサーカー・島津豊久、日本で最初に天下統一をめざした織田信長、壇ノ浦の戦いで知られる那須与一など、日本人であればだれもが知る英雄たちが人間を、ゴブリンを、オークを相手に戦いまくる!
そんな異世界はわたしたちがイメージするような、ロマンにあふれたダンジョンを攻略し、異世界の住人たちとのラブロマンスを味わう、たのしそうな世界とは全く異なる。
ここでは多くの異種族は人間によって奴隷として扱われている。その待遇はここでは書ききれないほどの凄惨なものだ。そんな世界で描かれる争いの残酷さは、わたしたちが経験したことのない戦争の虚しさや恐ろしさを感じさせてくれるとともに、争いというものがいかにシビアであるかということを、争いが絶えない時代で生きた彼らが語ることで、強いリアリティを感じさせてくれる。
また、彼らには異世界転生でありがちなチート能力は一切ない。自分自身が培ってきた経験や知識のみで戦い、その独特な思想で多くの異種族を惹きつけていく。一方で敵対する『廃棄物』たちにも様々な英雄たちが多く在籍する。新選組副隊長の土方歳三、聖女ジャンヌダルクなど、非業の死をとげた偉人たちが登場するのだ。
彼らは炎を操る、仲間を召喚するなど、チート能力を有している。そんな彼らに対し、能力を持たない『漂流物』のメンバーが繰り広げる戦いは、陰影の使い方も相まって、非常に重厚感あふれるものとなっており、ライトな戦いではなく、人間との争いであるリアルな戦争を感じさせられる。
独特な作画や凄惨なストーリー、そんなストーリーを和ませてくれる巧みなギャグなどに目を奪われてしまう非常に魅力あふれる作品といえるだろう。

ドリフターズ / Drifters
9

英雄たちの国盗り合戦

「ヘルシング」を描いた、平野耕太が作者の漫画作品です。
歴史に名を遺した偉人たちが、死後異世界に飛ばされ、そこで再び国盗りをするというストーリーです。
主人公は島津豊久で、織田信長、那須与一とともに行動します。世界に革命をもたらす主人公たちは「漂流者(ドリフターズ)」と呼ばれ、世界の破壊を目的とした人々は「廃棄物(エンズ)」と呼ばれます。エンズには土方歳三、ジャンヌ・ダルク、ラスプーチンなどがいます。歴史に詳しくなくても、聞いたことがある名前ではないでしょうか。
古今東西の偉人たちが力を合わせて国を救ったり、それぞれの文化や思想を異世界に持ち込む様子は読んでいて心が躍ります。教科書で習った程度の歴史上の出来事もコミカルにネタにされているので、思わず笑ってしまいます。九州男子で戦の申し子のような主人公豊久は、竹を割ったような性格の武士です。豊久が自分の信念に基づいて生きる様は、読んでいて気持ちが良いです。
通称平野節と呼ばれる仰々しいセリフ回しや、作者特有の陰影を強調した絵柄は迫力があり、勢いのあるストーリーを際立たせています。魅力的で癖のあるキャラクターがたくさん登場するので、お気に入りのキャラクターを見つけるとより面白いと思います。
歴史が好きな人はもちろん、詳しくない人も楽しめる内容だと思うので、ぜひおすすめしたい漫画です。

ドリフターズ / Drifters
8

各時代の猛者と破天荒が混在した最高の世界観

黒ベタを多く駆使した独特の作画や特徴的なキャラクターの表現、予期しないタイミングで放り込まれるギャグの嵐に定評のある、平野耕太(通称ヒラコー)が作者の漫画です。
この作品に登場する人物は、各時代に登場する謎の死や、晩年に諸説がある実在の人物が異世界に移動させられ、戦争を繰り広げられる言わば「時代のオールスター対戦」と言えるアクション漫画となっております。
登場人物のアクの強さは言うまでもなく、その人物像に引き込まれることは間違いなしで、作者特有の人物のポージングや一度聴いたら頭から離れないセリフの数々、また、ストーリーの流れからできてきた人物のイメージを容赦なく壊す怒涛のギャグが待ち構えています。シリアスとギャグが予期しないタイミングで同居する独特の世界観はくぎ付けになること必至です。
また、絵のほうもより特徴的で、黒ベタを多用する傾向が強く、最初は見る人を選ぶことも考えられます。しかし、それに慣れてしまえば、迫力あるバトルシーンも必見です。より臨場感があり、時代を超えた武将や戦士たちの戦いが未だ見ぬ発想のもと繰り広げられ、それに胸を躍らせること間違いなしです。
作者の多忙等で執筆ペースはお世辞にも早いとは言えないものの、これだけのクオリティの作品は必見でありますので、ぜひこの機会にご覧ください。

ドリフターズ / Drifters
9

偉人達の異世界戦争!

この作品は神と思しき者達の代理戦争である。
様々な時代、場所を生き抜いた世界に名高い偉人達が織りなす戦いの物語である。

主人公は戦国時代を生きていた武将「島津豊久」、そしてサブキャラクターには誰しもが知っている有名な武将「織田信長」、武器が凄く有名な「那須与一」がついている。

他に味方と思える「安倍晴明」が率いる機関や敵対組織である「廃棄物」等も物語を盛り上げる一役を演じている。

この作品では様々な時代ならではの知識や経験が生かされ、後の時代の英雄よりも古き時代の英雄が勝ったり、文明差により一方的に蹂躙されたり、けども消耗品が尽きると先進的な物がゴミになったしまったりと、一方的に勝ち負けが決まる内容にはなっていないところが面白い。

そして、物語を語るに欠かせない存在が人間以外の種族、ファンタジーの定番である「エルフ」「ドワーフ」等も出てくる。
上記のキャラクター達は人間に迫害、奴隷、強制労働等を強いられていたが、主人公達が解放する事で戦力となり、技術の革新を果たしていく。

もしその場所に彼等が出会わなければ、単純なダークファンタジー物になっていただろう。
ただし、この物語はifを何重にもしたお話であるため、それにより予期せぬ結末に至る物となるだろう。

ドリフターズ / Drifters
9

歴史の人物に関して改めて興味を持つにはいい作品です

この作品は基本的に、日本史や世界史に関係なく歴史上の有名な人物たちが異世界にてバトルを繰り広げるという漫画が原作のアニメ版です。このアニメを見て感じたこととしては、作品自体すごく面白いのと改めて歴史の人物に関して勉強をしてみたいと思わせるほどのキャラ設定がきちんと作りこまれているという点です。例えば、この作品には織田信長が登場してくるのですがあえて前世での反省を生かしたうえで、主人公の参謀として立ち回ります。しかし、その参謀としての動きや考えなどはやはり前世のカリスマ的リーダーシップや戦略家という面を垣間見ることができます。私自身も、実際にこの作品を見てこの作品に出てきた歴史人物について改めて勉強をしてみたので、歴史好きな方や受験生の方にオススメです。
また、作品のストーリー性に関しても異世界物のよくある展開も含まれてはいますが、主人公たちが実際に一国の小さな領土から反旗を翻し最終的に1つの大国をクーデターという形でまとめ上げるという流れまできちんと作りこまれていて、次の展開が気になるように作られている点がとてもいいです。また、作品自体も全体を通してシリアスな雰囲気だけではなくギャグパートもきちんと織り交ぜられているので、楽しんでみることもできます。

ドリフターズ / Drifters
8

歴代偉人大暴れ

国籍、時代、職業の壁を超えて歴代の偉人達が本人達の意志とは全く関係なく異世界の滅亡を防ぐ為、もしくはその滅亡に加担する為に召喚される所謂転生ものです。
サムライ、ガンマン、軍師から船乗り、パイロットやあの世界的聖女まで本当に様々な人物が登場するので歴史に詳しい方は勿論、歴史に興味を持つきっかけにもなると思います。
しかも、くせの強い性格の人物が多いため、それぞれのキャラクター性がいい意味で際立っていて歴史に詳しくなくても、普通の世界滅亡を防ぐ為の物語として楽しめます。

世界の滅亡を防ぐといっても、主人公サイドも完璧なる聖人といった正義感溢れる人物などでは全くなく、勝つためにしばしば非道な行動を取り、それを後になって悪びれることもありません。
真っ直ぐな正義感が好きな方には多少引っかかりを感じる場面もあるかもしれませんが、悪どい人物にそれ相応の報いを受けさせる場面などは実に爽快感がありますし、口上にも説得力があります。
元々異世界に暮らしている人達が、そんな彼等と出会うことでその世界全体の秩序や情勢が大きく変化していく様も見ていてとても面白いです。閉塞的な社会を意図せず変えていく歴代の偉人達の存在は異世界にとって悪か善か、是非ともその目で確かめてみてください。

ドリフターズ / Drifters
10

強くてカッコいいキャラが見たいならこれ!!

ドリフターズは漫画家、平野耕太先生が描く作品です。主人公『島津豊久』を中心に、『織田信長』、『那須与一』といった偉人たちと共に、『廃棄物』と呼ばれる者たちと戦う…という物語になっています。この作品には、かつての偉人がたくさん出てきます。前述した人々だけでもなかなかのオールスターですが、『廃棄物』という敵たちもなんと、偉人達なんです。なので、歴史好きの方が読んでも思い白いと思います。例えば、主人公豊久の「首おいてけ!!」というセリフや、織田信長の「百万年無税」、菅野直の「生きとったんかワレェ!!」というシーンは、アニメ・マンガ好きな方なら一度は見たことがあるのではないのでしょうか?それぐらいセリフ回しが秀逸で、面白いです。絵についても真面目なシーンとギャグシーンの使い分けが面白く、かっこいいアクションが読みたい、面白いギャグが読みたいという人にもおすすめです。セリフ回しや絵が素晴らしい良い作品である、ドリフターズ。ただ平野耕太先生の気分なのか、1巻でるのに数年かかる作品でもあります。しかし、そんなものを気にさせないほどの面白さがありますので、ぜひ読んでみてください。

ドリフターズ / Drifters
8

ダークファンタジー感がとても好き

友達におすすめされて見ることがきっかけでした。ちなみに漫画もアニメもどちらも見ました。
前からタイトルと表紙は知っていたのですが、自分にはあまり興味を示しませんでした。だったのであまり最初は乗り気ではありませんでしたが、一話を見てからあまりにもその世界観に引き込まれてしまい、気が付いたら全て見てしまいました。

キャラクターに昔活躍した偉人達、有名なところで言えば織田信長やジャンヌダルクなど、一度は聞いたことあるような偉人達が次々出てきます。全く違う時代や世界各国から異世界へと集められる話です。
ただ集められるだけではなく、その世界で世界を滅ぼそうと考える廃棄物という組織を止めることを目的として集められた人たちがドリフターズといい、その二つの組織ともともとその世界に住んでいた人間やエルフ、ドワーフなどの物語となっています。
廃棄物に集められた人間は死ぬ直前に人に恨みや怨念などを残し、人とは呼べない能力を持ってます。例えばジャンヌは廃棄物側で死ぬ直前焼き殺されたことから炎の能力を持っています。
そして能力はないものの考えや戦略を駆使して戦うドリフターズ、そのドリフターズの一人である信長のその世界であれこれ考えていく戦略などがとても面白い。
見ていてとても面白いと感じたのは世界を救うために集められたドリフターズですが、国取りを始めるなど少し矛盾していながら結果的にいい方向に進んでいってるというところがまた面白さではないかと思います。

ドリフターズ / Drifters
8

タイトルなし

まず、見てみようと思ったきっかけは、abemaTVで流れていた予告を見た事でした。
決して好みのタイプの絵ではなかったのですが、OP曲がすごくカッコよく耳に残るもので、曲がいいアニメは当たりが多いという自分の中の定説があり、見て見ることにしました(ちなみにED曲もカッコいいです!!)。
始めから、バッタバッタと人を斬っていて、いきなり主人公死んじゃうの?と思ったら異世界転生キターて感じでした。
おおまかな話としては、漂流者と言われる人(主人公の仲間)たちと異世界の住人の人たちが、恨みを持って死んでしまい、異世界に飛ばされた廃棄物と呼ばれる人たちと、生き残りをかけた戦いをするものです。
出てくる重要登場人物達が、歴史上の実在した人たちなので、知っている人が出てくるとおぉーと思ったり、この人は誰なんだろうと推理したり、知らない人だと、どんなことをした人なのか調べたりするので、勉強になる部分もあります。
R15指定なので、残虐な場面が多いのですが、ところどころに笑える要素があるので、見やすいと思います。
主人公が方言を話すのですが、見る人によっては聞き取りづらいかもしれません。
私は何を話しているのかきちんと知りたくなり、逆に食い入るように見入ってしまい、その後も何回も見直すほどです。
男性受けする作品かと思いますが、食わず嫌いをせずに一度是非見てもらいたいです!!