XTC

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XTC
10

ビートルズの後継者

XTCは70年代末からの世界的なパンクムーブメントからデビューしたバンドです。
当初はヴォーカル/ギター、ベース、キーボード、ドラムスという編成で屈折したパンクバンドでした。
テクノの要素とパンクロックの融合で一躍人気を果たしました。
キーボードがセカンドアルバムで脱退し、新たにギターが加入します。そこから一気に音楽性が広がり、50~60年代風のポップなメロディやアコースティックを導入するなどパンクロックから卒業し、更なる人気を博します。
しかしフロントマンであるヴォーカル/ギターのアンディ・パートリッジがライブ途中でノイローゼにより、演奏中に舞台を下りてしまいます。
この出来事からライブを前提にしない曲作りにシフトし、曲調・アレンジも複雑になっていきます。
ただ自己満足で終わるのではなく、結果的にひねくれポップともいえる中期ビートルズを彷彿とさせる様な上質なポップバンドになっていきました。
変名バンドとしてのデュークス・オブ・ストラトスフィアではマニアックな元ネタたっぷりの60年代サイケデリックロックを作り上げるなど「ビートルズの後継者」として80年代を駆け抜けていきました。メンバーの脱退・引退を経て2000年代以降は2枚のアルバムを残して事実上の解散状態になっていますがどのアルバムも時代を超えて愛されています。