男はつらいよ 翔んでる寅次郎

男はつらいよ 翔んでる寅次郎のレビュー・評価・感想

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男はつらいよ 翔んでる寅次郎
8

桃井かおりさんらしい

マドンナ・ひとみ役の桃井かおりさんが、いかにも桃井かおりさんらしい役で、ああ、寅さんのマドンナ役ってその役者さんにぴったりの役を作るなと思いました。ライバルの邦夫役の布施明さんは、顔は今と一緒なのですが、若くて優しそうでかっこいいです。
お見合いで出会っただけの男との結婚に不安を抱くというのはわからないことではないなと思いますが、結婚してから愛を育む夫婦もいるし、ひとみさんも思い切ったことするなと思います。でも、あのときは今結婚したくないって感じだったんでしょうね。その後に邦夫さんと改めて恋愛というのもいいと思います。
寅さんはそんなこと思いもせず、ひとみさんにメロメロでした。まあ、寅さんでなくても、気付くのは難しいと思いますが、ちよっと鈍感だったなと思いました。寅さんはひとみさんに振り回されて、ちょっとかわいそうでした。マドンナから想いを寄せてることに気がついてもらえないことが寅さんの弱みですね。今回も想いを告げることもできず、旅に出る羽目になりました。
とてもおもしろい作品でしたが、最初の方に女を襲う男が出てくるのが残念です。未遂でもなんでも警察につき出せよと思ってしまいました。そんな男がコミックキャラとして出ているのが嫌です。

男はつらいよ 翔んでる寅次郎
10

桃井かおりワールド

マドンナの桃井かおりさんがかわいらしいです。桃井かおりさんって清水ミチコさんのモノマネとかでしか知らなかったけど、本物を見ると、とても可愛らしく、清水ミチコさんが彼女を好きでモノマネをした理由がわかりました。寅さんが、彼女のことをどっか田舎の米農家の娘と勘違いするのも愉快です。どうみても、いいとこ育ちの人なのに、寅さんはなんだかんだいって、女の人に夢もってるっていうか、女の子の中の可愛らしい部分が見えてて、格好とか関係ないんだなと思いました。桃井さんも寅さんをすごく頼っていて、一度会っただけでも頼りにされちゃう、そんな魅力が寅さんにはあるんだなと思いました。お見合いで結婚することになった相手との結婚に不安を感じたり、でも、彼を知っていくと好きになっちゃったり、あるあるだなと共感できました。布施明さんは顔がにこやかだし、かっこいいなと思います。そりゃあ、桃井さんも惚れちゃうよという感じです。今回も寅さんは振られてしまい、切なかったですが、二人の門出を祝ってあげて男らしかったです。ウエディングドレスでとらやに飛び込んできたり、一人で車で旅をしたり、とても翔んでる感じのイメージだった今回のマドンナ。桃井かおりさんにぴったりの役で、今までと違うマドンナと寅さんの絡みが見れて面白かったです。