シャーデー / Sade

シャーデー / Sadeのレビュー・評価・感想

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シャーデー / Sade
9

洗練されたソウルを聴かせ、鉄板の人気を誇るバンド

シャーデーはイギリスのR&B・ソウルのバンドで、80年代から良質な音楽をリリースし、ヒットさせてきました。
ややこしいのですが、ボーカルの女性がシャーデー・アデュという名前で、彼女を中心としたバンドがシャーデーと名づけられています。
ボーカルのシャーデー・アデュがいない、他の演奏者だけでの活動として、スイート・バックというアーティスト名でも楽曲をリリースしています。
こちらもセンスが良くておすすめです。
洗練されているシャーデーの音楽は、時代が変わっても古くさくなりません。
2010年にもアルバムをリリースしていますが、やはり聴きごたえがあるのは、80年代〜90年代の楽曲ではないでしょうか。
その時代の作品には、楽器やボーカルに臨場感というか、生々しさがあり、その熱を肌で感じることができるからです。
これはシャーデーだけに限ったことではありませんが、あまりテクノロジーに頼っていない時代の音楽の方が人間らしい温かさがあるように思います。
80年代にリリースされた「Smooth Operator」、「The Sweetest Taboo」などの人気が高く、ダンサブルで情熱的な名曲です。
その一方で、穏やかでメロウな楽曲も素晴らしく、心を癒されます。
88年のアルバム『Stronger Than Pride』と92年のアルバム『Love Deluxe』はしっとりと落ち着いた雰囲気。
情緒豊かに歌われる愛が美しく、忙しい時代にこそ聴きたい名盤です。
中でも『Love Deluxe』からのシングル「Kiss of Life」には幸福感が溢れています。
これらの代表曲は94年にリリースされたベスト盤『The Best of Sade』に収録されているので、まとめて楽しむこともできます。
しかし、通常のアルバムを一枚通して聴くことも、雰囲気を深く味わうことができるのでおすすめです。
また、アルバムの全ての曲を合わせてバランスが取られているところもあるような感じがするので、ベスト盤よりは通常のアルバムで聴いたほうがしっくりくることも確かです。