よこがお

よこがお

『よこがお』とは、2019年7月26日に公開された日本とフランスの合作映画である。監督および脚本は『淵に立つ』で第69回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した深田晃司が務め、主演を筒井真理子が務めた。ある事件をきっかけに善良な看護師から「無実の加害者」へと転落していく女性の運命と、復讐を描いたヒューマンサスペンス作品である。タイトルの「よこがお」には、物事や人間の片面は見えていてもその反対側は見えないというテーマが込められている。
訪問看護師として親身に働く主人公の市子は、訪問先の家族から信頼を集めていたが、ある日身内が引き起こした失踪事件に関与を疑われたことで生活が一変する。市子を慕っていたはずの女性からの裏切りやマスコミによる過熱報道により、職場や婚約者を失い社会的信用を奪われた市子は、偽名を用いて自らを追い詰めた女性への復讐へと踏み出していく。
本作は人間の多面性や他者との隔たりを繊細かつ不穏な演出で描き出し、国内で高い評価を得たほか、2021年にはアメリカの動画配信サービス「クライテリオン・チャンネル」でも配信されるなど国際的にも注目を集めた。

よこがおのレビュー・評価・感想

よこがお
8

世間の目が怖い

介護職として周りから信頼されていた市子がある事件をきっかけに復讐の鬼と化す話でした。市子が訪問していた家の孫娘の1人を市子の甥が誘拐してしまい、市子にも責任があるみたいな流れになってしまったのです。そういう話をマスコミにしたのは被害者の姉の基子で、基子は市子に憧れ以上の感情をもっていて、結婚してしまう市子に憎しみを抱いて、マスコミの取材に事実を悪く伝えたのでした。そのため、人生が変わってしまい、市子は基子に復讐しようとします。ある日、家族の誰かが加害者となるのも怖いし、そのために世間からの評価が急に変わるのも怖いなと思いました。そうなったきっかけも市子にはなんで基子がそんなことしたのか、結局わかってなかったと思います。わかっていたら、基子の恋人を取ろうなんて思わないと思います。同性でも異性でも、自分の気持ちを受け入れてもらえないのは辛いですが、そのため相手を恨むなんてよくないです。まあ、基子もそこまで大きくなるとかは思ってなかったのかもしれません。市子はかわいそうだし、基子の幼い恋心からの憎しみも分からなくはないし、とても重い話でした。現実にもいろんな事件はありますし、被害者の家族だけでなく、加害者の家族も辛い目にあったりするのだなと思い、いろいろ考えさせられました。