女帝 春日局
『女帝 春日局』(じょてい かすがのつぼね)とは、1990年1月20日に公開された東映製作の時代劇映画である。監督は中島貞夫が務め、十朱幸代が主演した。大奥作品のパイオニアである東映が、前年のNHK大河ドラマ『春日局』のヒットを受けて企画・製作し、東映京都撮影所に巨額の美術費を投じて原寸大の江戸城大奥を再現したことでも話題を呼んだ。
物語は、徳川家康の隠し子を密かに産んだ稲葉正成の妻ふく(のちの春日局)が、将軍徳川秀忠の正室お江与が死産した赤ん坊の替え玉として実子を差し出し、竹千代の乳母となる異説的な展開を描く。竹千代派と国松派に分かれて激化する大奥の権力闘争や、将軍家の血統を巡る秘密と確執のなかで、自らの意志を貫き通し大奥の顶点へ上り詰めていく春日局の姿がドラマチックに描写された。
名取裕子や吉川十和子ら豪華女優陣の競演と官能的な演出が盛り込まれた、東映特有の大奥愛憎劇である。豪華絢爛なセットと大胆な解釈で徳川初期の権力構造を描き出し、1990年代を代表する大奥映画の意欲作として位置づけられている。
- 総合評価8.0点
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