手紙(東野圭吾)

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手紙(東野圭吾)
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作品タイトル「手紙」には、様々な想いが詰まっています。人を想い書き綴る事の大切さや、手紙という手書きにしか表現できない、暖かさ。それを書く者と、見る者との異なる考え方や、関係性などが、この作品を通してより多くの方に「手紙」という、本当の意味や「手紙」の重さ、儚さなどを感じてほしいと思います。改めて、大切な人へ方に「手紙」を書き綴る事のきっかけとなれば良いと思う、そんな心暖まる作品に仕上がっている事に間違いありません。是非、この機会に「手紙」を書き綴ってみてください。

涙なしには、観られない作品ですね。犯罪、窃盗は絶対に許されない。
如何なる理由が、あろうとも。

それでも、犯罪に関わった家族までもか責められ、罵られ傷つけられるのが現代の社会的である事も事実。

お兄さんの犯した犯罪により、苦しめられ、差別を受けながらも必死で生きている姿...切ない。

それでも、わかり会える人はこの世に沢山いる事、そして何よりも家族とはいえ、人は一人の人格ある人間ということ...。

それを踏まえての罪ってことを、犯罪を犯した人は知らなくてはならないし、受け入れなければ誰も救われないと思った作品です。

この世に、この作品と同様のケースで苦しみ、苦悩を抱きながらも懸命に生きている人がいると思うと切なくなりました。

この作品のお兄さんは根は優しい人で弟想いで、頑張りすぎ身体を壊してやってはいけない事をしてしまう。

だからこそ、弟も手紙を書き続けて社会の差別や、偏見があろうとも耐えてきたのだが...

どうしても、お兄さんの存在事態を否定するようになる。仕方たのないことかもしれない...

それは、今までの手紙のやり取りのなかで、一切自分の苦悩などの内容がなかったから...。それは、お兄さんが好きだから...

お互いに、一番大切な部分に触れる事なく感情さえも押し殺し、耐えてきたのだと思います。

しかし、自分一人ならそれでも良いのだが...。大切な人、守らないといけない存在ができた時に、今まで押し殺してきた感情をぶつけて、互いに受け入れる...
とてつもなく息苦しい作業だと思う。

そんな、ごく当たり前にある問題をぶつけてきたような作品で、考えさせられました。

ラストシーン、刑務所でチャリティー漫才をする弟...。
お兄さんの姿に気づく...
号泣しながら、手を合わせて弟の姿を目に焼き付けるお兄さん...

その瞬間アドリブなのか「うちの兄貴はね〜」とネタをする弟...

兄弟愛に包まれた、優しい時間でした。
涙が、止まりませんでした

互いに、受け入れた瞬間...

弟には、笑顔さえも見られました。
弟には、いつまでたっても、例え犯罪をおかそうが、兄貴は兄貴。

涙、なしには観れない、とても強く心を揺さぶる名作
ですね。