わたしは、ダニエル・ブレイク / I, Daniel Blake

わたしは、ダニエル・ブレイク / I, Daniel Blakeのレビュー・評価・感想

わたしは、ダニエル・ブレイク / I, Daniel Blake
10

重いけど大事な話

すごく重い話でした。イギリスの話で、イギリスの現在の状況を見た監督さんが、この事は絶対に伝えなければならないと作った作品だと聞きました。
今まで真面目に働いてきたのに、怪我で働けなくなった男が福祉も受けられず苦しんだり、引っ越してきてよく分かってなかっただけのシングルマザーに手当が支給されなかったり、一体福祉ってなんなの?政府は貧困層を助ける気などないんでしょと怒りの湧いてくる映画でした。どうしてこんな理不尽なことが起きるのでしょう。シングルマザーの話とかは、私もあまり事務作業が得意ではないので、こういうことが自分の身にも起きそうと思い、とても怖くなりました。市役所の人々はなんでもっと率先して、市民を助けれやらないのかなとイライラしました。
これは日本の話ではないけど、日本でも同じようなことが起こるのでは、と、とても怖くなる話です。
さすが、監督さんが引退を撤回してまで描きたかった物語というだけあって、とても考えさせられる話だなと思いました。そんなドラマチックな展開もないですし、淡々と話は進むので、退屈だと感じる人もいるかもしれませんが、今の世界の状況を知るためにも見て損はない映画だったと思います。