アラニス・モリセット / Alanis Morissette

アラニス・モリセット / Alanis Morissette

アラニス・モリセット(Alanis Morissette)とは、カナダ・オンタリオ州オタワ出身の女性シンガーソングライター、女優である。1974年6月1日生まれ。フランス系カナダ人の家庭に生まれた。
幼少期から音楽的才能を発揮し、9歳で曲作りを始めると、TV番組の出演料を資金にして自主制作シングルをリリースした。その才能が認められてMCAカナダと契約を結び、1991年にカナダ限定のデビューアルバム『Alanis』を発表してプラチナディスクを獲得する。その後、拠点をアメリカのロサンゼルスへ移し、マドンナが主宰するマーヴェリック・レコードと契約を果たす。
1995年に世界デビューアルバムとなる3rdアルバム『ジャグド・リトル・ピル』をリリースし、それまでのダンスポップ路線からグランジやオルタナティブ・ロックへと音楽性を大きく転換した。元恋人へ向けた強烈なメッセージを込めたシングル「ユー・オウタ・ノウ」や「アイロニック」などの大ヒットにより、同アルバムは全米で1600万枚、全世界で3300万枚以上を売り上げる歴史的な大ヒットを記録した。この作品でグラミー賞の複数部門を受賞するなど、一躍世界的スターの地位を確立した。
その後も、全米初登場1位を記録した『サポーズド・フォーマー・インファチュエイション・ジャンキー』や、初のセルフプロデュース作となった『アンダー・ラグ・スウェプト』など、精力的にアルバムを発表し続けている。
私生活では熱心な仏教徒としても知られ、チャリティ活動や映画への楽曲提供など多方面で足跡を残しており、現代のロックシーンを代表する女性アーティストとして根強い支持を得ている。

アラニス・モリセット / Alanis Morissetteのレビュー・評価・感想

アラニス・モリセット / Alanis Morissette
9

むき出しの心で歌う個性派な音楽

自分の気持ちに正直に音楽を発信することを怖れない、個性派な女性シンガーソングライター。

カナダ出身のアラニス・モリセットは、もともとはカナダにてダンスミュージックを根底としたアルバムをリリースしていました。
しかし、1995年にマドンナの主宰するレーベルから出した『Jagged Little Pill』が世界的にヒット。
音楽性もオルタナティブ・ロックにシフトチェンジし、大成功します。
彼女の赤裸々に思いの丈を吐き出すリリックの世界は、オルタナなサウンドにぴったり。
自分自身を受け入れ、人生への行き詰まりを打開する強さが感じられます。

そして続く『Supposed Former Infatuation Junky』でも快進撃を続けます。
もとのダンスミュージックへの回帰も見られ、サウンドの幅が広がり、オリジナリティが爆発。
ヨガに執心し、インドにまで渡ったアラニスの、精神の解放が歌われています。

さらに『Under Rug Swept』ではセルフプロデュースにも挑戦。
自身の内面を見つめた、内省的な歌詞が印象的です。
『Jagged Little Pill』からのヒットシングル『You Oughta Know』でこき下ろしていた元恋人への辛い想いが、もう一度、このアルバムの中の『Hands Clean』で歌にされています。
怒りに燃えていた『You Oughta Know』と比較すると、今回はトラウマを癒して脱け出そうとしているかのよう。
この曲のビデオは、くすぶっていた過去の思い出を音楽に昇華したことで、自信を持ち、前を向いていけるようになったことを描いた素晴らしいものです。
ビデオの最後では、落ち着いた表情のアラニスが、偶然出くわした元彼から清々しく去っていく様子が収められています。

自身の心に起こったことを曲にすることで、聴く人の辛い体験を乗り越える手助けとなるアラニス・モリセットの音楽。
それは時代や世代を超えて人々を励まし続けます。