フォスター・ザ・ピープル / Foster the People

フォスター・ザ・ピープル / Foster the Peopleのレビュー・評価・感想

フォスター・ザ・ピープル / Foster the People
10

未来感と温かみのあるインディー・ポップ

インディー・ポップのサウンドがいい味を出しているアメリカ、ロサンゼルスのバンドです。

エレクトロニックな音とロックバンドのサウンドのブレンドが絶妙。
ボーカルのマーク・フォスターのソウルを基盤にしているグルーヴィーな歌声が心地良く響きます。

2011年のファーストアルバム『Torches』は文句なしの楽しさ。
弾けるリズムがダンサブルな雰囲気にしています。
そして、どことなく朗らかな空気と未来感のあるサウンドが、新しい才能の到来を感じさせました。
どの曲をとっても楽しめるので、アルバム一枚通して聴くのがオススメ。
シングルカットされた『Pumped Up Kicks』がヒットチューンとなりました。

セカンドアルバムの『Supermodel』は2014年にリリース。
前作の陽気さが抑えられ、少し硬派になったイメージです。
引き締まったサウンドを聴かせ、ゆとりと攻めの抑揚が効いています。
技巧的な演奏もあり、実験的な試みがされた作品なのかもしれません。

さらに2017年に発売された『Scared Hearts Club』では美しくメランコリックな世界が展開。
温かみのあるバンドサウンドはそのままに、エレクトロニックな音の進化が見られます。
また、フォスターのボーカルもラップ調になったり、歌い上げたり、バリエーション豊かです。
楽しいだけじゃない、感動的なメロディーが心に響く傑作となりました。