男はつらいよ 望郷篇

男はつらいよ 望郷篇

『男はつらいよ 望郷篇』(おとこはつらいよ ぼうきょうへん)とは、1970年8月26日に公開された日本映画である。男はつらいよシリーズの第5作にあたる。当初は本作でシリーズを完結させる予定で制作されたため、テレビドラマ版でさくら役を演じた長山藍子がマドンナの節子役として出演し、博役の井川比佐志が恋敵役を演じるなど、過去のキャストが総動員された。しかし、前作からの観客動員の大幅な増加を受けてシリーズの継続が決定した。監督は山田洋次が務め、毎日映画コンクールやキネマ旬報ベスト・テンで脚本賞や主演女優賞を受賞するなど、高い評価を受けた作品である。
ストーリーは、おいちゃんの死ぬ夢をきっかけに騒動を起こした主人公・車寅次郎が、北海道でかつて世話になった極道者の悲惨な末路を目撃することから始まる。自らの将来に不安を覚えた寅次郎は「心を入れ替えて堅気になる」と一大決心し、浦安町の豆腐屋「三七十屋」に住み込みで働き始める。そこで明朗快活な娘・節子に恋をした寅次郎は、彼女のために懸命に働くが、節子が別の男性と結婚することを知り、失意のなかで再び旅立っていく。真面目な労働と恋の間で揺れ動く寅次郎の悲哀と人間味あふれる姿を描いた、シリーズ初期の傑作として知られている。

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