ニッキー・ミナージュ / Nicki Minaj

ニッキー・ミナージュ / Nicki Minajのレビュー・評価・感想

ニッキー・ミナージュ / Nicki Minaj
7

Rap Queen

インディーズ時代から注目されていたトリニダード・トバゴ出身のフィーメールラッパーが、今では世界を代表するラップクイーンへ。女性ラッパーの数そのものが少ないため、当時から話題となっていた存在です。デビュー時のフレッシュで勢いがあり、耳に残る声質は聴く人を魅了します。今でももちろん勢いはありますが、ルックスの迫力がかなり勝っています。ラッパーとしての高いスキルと素質だけではなく、彼女の発言やファッションにも目が離せません。ニッキーの作品は、全体を通してキャッチーなトラックと頭に残るフレーズが強く、一度聴いたら頭から離れないものが多いです。しかし作品にはNGワードが非常に多いため、口ずさんだりカラオケで歌うのにはちょっと…と感じる方もいると思いますが、聴く分には問題はないでしょう。また、ニッキーは親日家としても知られ、自らの分身を「ハラジュク・バービー」と称したり、音楽・ミュージックビデオでは「ニンジャ」という単語やそれを彷彿させるような衣装、日本や中国っぽいセットがでてきます。驚きなのは、息子の名前にニンジャと名付けようとしていた所です。今後の活躍が益々期待される、フィーメールラッパーの1人です。

ニッキー・ミナージュ / Nicki Minaj
9

感性を刺激するポップなラッパー

斬新な個性をもつHIP HOPアーティスト、ニッキー・ミナージュ。
彼女の登場は、新しいタイプの女性ラッパーの到来を予感させました。

従来の女性ラッパーにはなかった、ポップミュージックとの相性の良さが、彼女の魅力です。
ニッキー・ミナージュはHIP HOPのアンダーグラウンドなシーンには留まらず、ポップスター達と堂々と肩を並べられる存在です。
彼女をここまで押し上げたのは、楽曲がびっくりするほどポップに仕上げられていることによるのではないでしょうか?
このことは、特にアルバム『Pink Friday... Roman Reloaded』に顕著な傾向が。
時代的にHIP HOPがEDMと親密になっていった時期に発表されたこのアルバムには、派手でハイテンションなEDMの要素がふんだんに取り入れられているのです。
そして、そこからシングルカットされた曲はどれもメロディアスで、HIP HOPという領域を軽々と超えています。

ラッパーとはこういうものだという概念をも簡単に飛び越えたニッキー・ミナージュ。
インスピレーション豊かな彼女の発想はミュージックビデオの中にも表現されています。
彼女の世界に感性を刺激されること間違いなしです!