俺たちのフィールド

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10

数あるサッカー漫画の中で

数あるサッカー漫画の中でも良作と言える作品です。物語の始まりは、主人公が幼少期から始まります。主人公の父親は実業団サッカーの選手ですが不慮の事故で命を絶たれます。父親の死をきっかけにサッカーから離れる主人公ですが、父親の事故死の直接的要因となった少年が成長して主人公の目の前に現れます。少年は、主人公の父親の死をきっかけにサッカーに興味を持ちプロサッカー選手を目指す青年として成長していました。主人公は、この出会いをきっかけにサッカーの世界に戻ります。序盤の展開はスピーディー且つ簡潔的な描き方で青年期まではテンポよく進みます。青年期からプロ、日本代表と大きく成長していく主人公の姿を見ていくのが醍醐味ではありますが脇役として描かれているキャラクター達が非常に面白い。主人公だけの成長を見るだけの漫画ではなく、脇役達の成長も見ることが出来る漫画に仕上がっている。そして何よりサッカーの知識がなくても読めてしまう。キャラクターの個性を重視した描き方をしており、サッカーの展開、戦術をあまり表に出していない。かといってサッカーの躍動感が感じられない描写ではなく、このあたりが作者の凄いところ。まるでフィールドで一緒にプレーしているかのような臨場感を感じられる。また泣けるエピソードが非常に多く散りばめられていて、漫画を読みながら涙してしまう。そんな顔を持つ漫画でもある。男女問わず、非常に勧めたい一冊です。