蒼太の包丁 銀座・板前修業日記

蒼太の包丁 銀座・板前修業日記

『蒼太の包丁 銀座・板前修業日記』とは、原作を末田雄一郎、作画を本庄敬が手掛けた料理漫画。『週刊漫画サンデー』(実業之日本社)にて2003年から2013年まで連載された。単行本は全41巻。その後、2017年からはぶんか社の雑誌『俺流!絶品めし』にて続編となる『新・蒼太の包丁』が連載されている。
物語の主人公である北丘蒼太(きたおか そうた)は、北海道静内で料理屋を営む実家の立て直しを志して上京する。思うような修行ができない日々を送る中、偶然の出会いをきっかけに東京屈指の料亭「富み久」へとスカウトされる。優れた先輩たちに恵まれた環境の中で、蒼太は「心を伝える料理」を目標に掲げ、一人前の板前を目指して日夜ひたむきに料理の修行に励んでいく姿が描かれる。作中では本格的な和食の技術や人間模様に加え、出版社の名前にちなんだ遊び心が込められた表現なども見られる。

蒼太の包丁 銀座・板前修業日記のレビュー・評価・感想

蒼太の包丁 銀座・板前修業日記
8

普段の食事に+α

日本食って奥が深い、健康的、美術的だなど海外からの評価はいいものの私たちは本質を知らない。
そんな日本食を料理人へと修行中の主人公 蒼太と共に知識を深めていく。修行している身なので親方から日本食の知識を過程を踏まえて知ることができるし、ちょっとした料理人のドラマも垣間見えるよくできた物語である。
調理工程やその食材に関する知識など、ちょっと日本食が楽しくなるようなことがたくさん出てくる。たとえば、たまに日常でも、「腹黒い」なんて人の性格を揶揄する言葉があるだろう。その由来をしっているだろうか?実は魚の「サヨリ」から来ているのである。身はしなやかで美しいサヨリだが捌くと腹のなかはとても黒々としている。ここから「腹黒い」という言葉はできている。このような知識と共に素材そのものを生かした日本食のイラストとですぐにでも食べたくなるような物語が描かれている。
他にも日本特有の四季がはっきりしているおかげで、季節ものを題材とした回や地方の特産品などを題材としている。自身が旅行に行った際、探してみるというマンガの外にも楽しみが見つかるのだ。これも例を出しておこう。鮭という魚に「トキシラズ」と呼ばれているのがあるのはご存知だろうか。鮭の旨味が格段に違うらしい、さらにその上をいく鮭も存在するのだとか。それは自身で読んでみて確かめてほしい。