天使と悪魔 / Angels & Demons

天使と悪魔 / Angels & Demons

『天使と悪魔』とは2009年に公開されたアメリカのミステリースリラー映画である。監督を務めるのはロン・ハワード。原作はダン・ブラウンが手がけた小説「ロバート・ラングドンシリーズ」の1作目にあたる。ある日、ローマ教皇が逝去した。後に有力な枢機卿が誘拐されたヴァチカンは、宗教象徴学者のロバート・ラングドン教授に助けを求める。ローマへ向かったロバートは秘密結社イルミナティの復活を予測。事件の背後に潜む者は天使か、それとも悪魔か。科学と宗教の入り混じる現代でロバートは自身の信念のもと事件の解明を急ぐ。

天使と悪魔 / Angels & Demonsのレビュー・評価・感想

天使と悪魔 / Angels & Demons
8

前のよりおもしろい

ラングドン教授シリーズは長いのが欠点で、これも長いは長いのですが、前半が結構派手な犯罪シーンなので、前作よりはメリハリがあって面白いです。枢機卿が殺される場所を探すのもミステリーぽいし、枢機卿を四つの自然原子になぞらえて殺すというのも怖くてドキドキしました。出てくる刑事さんもみなさん、なかなか渋く、ラングドンと図書室に閉じ込められる人とか、小さい役ですけど、個性的で好きでした。そして、なんといってもカメルレンゴ役のユアン・マクレガーがいいです。もう歳ですけど、顔の印象のせいか、神に仕える青年に見えます。神を信じている、真面目な感じもいいし、神を信じるあまりなのか、どこか上に行きたいという野望があったからなのか、暴走してしまうところも、怖くていいです。カメルレンゴの真実が明らかになるところから、彼の最期までのところは何度も見てしまいました。そして映画の最後にあたらしい教皇のいう言葉には、なるほどなと感嘆しました。これが、この映画の言いたいことだったら、わたしは共感します。わたしはキリスト教徒ではないし、わからないところもありますが、なかなか考えさせられる話だったと思います。また、映画としても、前よりドタバタもあって、キリスト教を知らなくても楽しめるものだと思いました。

天使と悪魔 / Angels & Demons
8

ユアン・マクレガー最高

法王候補の枢機卿たちが誘拐され、殺されていく事件の解決にダ・ヴィンチ・コードのラングドン博士が挑むという話です。ダ・ヴィンチ・コードよりサスペンスよりで謎解きもわかりやすくあるし、殺され方もなかなか残忍で迫力があります。それに、ラングドン博士も前作より走り回ってるし、刑事たちも犯人を追いかけててスピード感があります。なので、ダ・ヴィンチ・コードが難しすぎだとか説明ばかりで動きがないとか思った人でも楽しめるのではないかと思います。また、本作の一番の見所は、ユアン・マクレガー演じるカメルレンゴです。亡法王に拾われてこの世界に入り、法王、キリストを真摯に愛した純粋さ、秘書みたいな役割をしていたことにより控えめさ、それでいて意思は強い感じなど、とてもかっこいい役です。結構、ユアンは年もいってるし、役柄自体、そんな若い役でもないと思うんだけど、どこか少年くさい雰囲気はカメルレンゴの役に合ってると思いました。そして、信者のための自己犠牲からの実は黒幕でしたのくだりは最高でした。善人だと思ってたときは真面目そうな感じだったのに、自分の悪事を告白するところの危うい感じとかすごくいい演技だなと思いました。オチを知ってから、もう一度見たくなる作品です。