劇場版 ほんとうにあった怖い話 2018

劇場版 ほんとうにあった怖い話 2018のレビュー・評価・感想

劇場版 ほんとうにあった怖い話 2018
7

ほんのろ好きにおすすめ

ほんとうにあった怖い話と言えば、夏のゴールデンタイムに稲垣吾郎が司会を務める特番で有名だが、本作は劇場版である。テーマソングやキャストの配置は見られないが、特番と同様にホラードラマがオムニバス形式で収められている。内容は3話で構成されており、登場人物達の日常に起こった恐怖体験が、「語り」を差し込みながら綴られていく。第1話から第3話まで各話につながりはないが、メインの話は実家にやってきた夫婦を襲う恐怖を描いた第3話だろう。話の展開としては、いわゆる"見えて"しまった登場人物が我を忘れて狂気の行動を取ってしまうというありがちなものである。だが、「ほんのろ」こと、ほんとにあった呪いのビデオをご覧になっている方はその先の展開に更なる楽しみを見出せるはずだ。というのも、第3話が再現ドラマとして終了した後、実際にその体験をした婦人に製作陣がインタビューを試みるのだ。そう、この展開こそ「ほんのろ」の構造である。インタビューを通して何が起こるのか、解き明かされるものは何なのか、分析の先には何が待っているのか。是非ともご覧になっていただきたい。ちなみに監督のKANEDA氏は、ほんとにあった呪いのビデオの監督を務めている。両作品をクロスオーバーして見ていただけると、監督の"定番"も発見することができるだろう。