喰霊 / 喰霊-零-

喰霊 / 喰霊-零-のレビュー・評価・感想

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喰霊 / 喰霊-零-
7

好みは分かれる除霊ギャグマンガ?!

小さいころから霊感が強くそのせいでいろいろと苦労をしてきた男子高生と、代々継がれてきた霊獣を身体に宿して除霊することを生業とした女子高生のお話です。
この漫画で一番面白いなと感じたところは、本来バトル漫画などのシリアスな展開ではあまり起こることのないギャグマンガのような展開が起きることだと思いました。
本来、心霊現象なんてものは自分たちの身に起きたとき、恐怖することはあれどそれを笑いに変える余裕はないはずなので、普段から霊と向き合って生きている彼らにとっては慣れたものなのだなと感心してしまいました。
今まで自分の感情を封印して除霊することに自分の全てをかけてきたヒロインが、この物語の主人公に恋をしていることを自覚したシーンでは思わずドキッとしてしまいました。
彼らが戦っていたのはいわゆる悪霊で、人の世に憎しみがはびこってるこの世界では最終的に根絶やしにすることはできなかったけれど、どういう気持ちで戦うのかの心情描写が見ていて面白かったです。
また、彼らは政府のなかでも限られた人しか知らない機関に所属、国家機密など、少年の心をわしづかみにするようなかっこいい設定もこの作品の魅力だと思います。

喰霊 / 喰霊-零-
9

一話を見たら全話見ること間違いなし

一話を見たら衝撃を受ける作品です。内容としてはよくある悪霊や妖怪等を討伐するゴーストハント系のアニメですが、引き込ませる力がすごいです。まず、タイトルにさせていただいた件、ネタバレ含みますが一言で言うと主人公格が全員死にます(主人公格だと思っていたキャラ)。一瞬、視聴者からしたら「え?」てねこだましをくらったような感覚になります。そこからどんどん続きが気になり、最後まで見てしまうという監督のあおきえいの手腕に恐れ入ります。また、徹底されたロケハンで「ここ見たことあるなあ」という場所が沢山出てくるので親近感が湧くこととと思います。OPやEDにも趣向が凝っており、キャラクターの運命や気持ちの流れに沿って変化していくのは見ていて面白いです、ぜひ目を凝らして見てください。最後に作品自体はそんなに有名でもなく、万人受けするものではないと思います。ですが、ハマる人にはハマります。最後の結末は予定調和だったのですが、私は感動して泣いてしまいました。あるキャラの気高い生き様、そして愛に心を打たれます。とても悲しいストーリーで理不尽な世界でもがく様は、社会で働く人々の中には共感する方もいるのではないでしょうか。「愛するものを、愛を信じて殺せるか」、このキャッチコピー秀逸です。ぜひご視聴ください。