ドント・ルック・アップ / Don't Look Up

ドント・ルック・アップ / Don't Look Upのレビュー・評価・感想

ドント・ルック・アップ / Don't Look Up
6

惑星はすぐそこなのに!何やってるのとツッコミまくる2時間映画「ドント・ルック・アップ」

NETFLIX配給映画「ドント・ルック・アップ」。
半年後に地球にぶつかる惑星を発見した大学院生(ジェニファー・ローレンス)と教授(レオナルド・ディカプリオ)を主人公にして、惑星が地球にぶつかるまでのドタバタ劇を描くちょっとビターな切り口なコメディです。
おもしろいと思ったシーンはたくさんあったんですが、まず話しておきたいのはタイトルの秀逸さです。「ドント・ルック・アップ」はその名の通り「上をむくな」の意。なぜ上を向いてはいけないかというと実はこれ、上には地球に落ちてくる惑星が見えてしまうからなんです。
この映画の世界のアメリカ大統領は惑星が落ちてくるという事実を叫ぶ主人公たちを、あいつらは民衆の不安をいたずらに煽る人間だと糾弾します。そんな主人公たちを馬鹿にする様に「ドント・ルック・アップ」と民衆の前に登壇して大声で連呼します。空には今にも地球に落ちてくる惑星がすぐそばにいるというのに。
このシーン、全体を俯瞰して観ることができる観客の私たちにとっては、すごく笑える面白いシーンなのですが、でももし自分がその映画の主人公の立場に身を置いていたらと思うとかなりゾッとします。目の前に人類の滅亡が迫っているのに、そこから目を逸らしてくだらない喧嘩ばかりしている人々。それって笑っていいのか、実は怖い話なのか。
主人公たちのラストも含め、観る人によってかなり悩みどころがある作品かもしれません。
惑星が落ちて来たときにちゃんと空を観ることができる人になるために、是非おすすめの一作です。

ドント・ルック・アップ / Don't Look Up
9

人類滅亡は目前なのに、誰も信じてくれない!そんな映画

地球衝突の恐れがある巨大彗星を発見した天文学者ランドール・ミンディと、教え子のケイトが世界中の人々に人類滅亡の危機を伝えようと奮闘するコメディ映画。
地球滅亡や隕石衝突をテーマにした映画やドラマは数多くある。それらには、物語のラストに観客が涙する感動が待っている。しかし、残念ながら、この「ドント・ルック・アップ」には、そんなベタな展開は起こらない。
テレビ番組で人類滅亡の危機を知らせる、レオナルド・ディカプリオ演じるミンディ博士とジェニファー・ローレンス演じるケイトだったが、彼らの話をまともに聞いてくれる人はおらず、出演者たちも彼らの言う事を茶化すばかり。話はいつの間にかミンディ博士がイケメンすぎるという話になり、怒ったケイトはスタジオを飛び出してしまう。次の日には、ミンディ博士は大人気になり、ケイトはテレビで怒った顔がSNSで拡散されて、笑いものにされ、ろくに外も歩けない状態に。そんな日々を過ごしていると、ついに彗星は地球に接近してしまう。空を指さし喜ぶミンディ博士とケイト。本当に来てしまった人類滅亡の危機に政府は、慌てて彗星衝突を防ごうと策を練ります。
果たして、人類は本当に滅亡してしまうのか?

ドント・ルック・アップ / Don't Look Up
7

2022年アカデミー賞ノミネート作品「ドント・ルック・アップ」ってどんな映画?

この作品は人間の欲とエゴを忠実に表現されたブラックユーモアたっぷりの作品です。主演のレオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・ローレンスらの演技も素晴らしくすぐにその世界観に引き込まれることでしょう。
あらすじとしては2人の天文学者(レオナルドディカプリオとジェニファーローレンスが演じる)が地球に衝突する可能性の巨大隕石を発見します。2人の天文学者は世界中の人に身の危険を知らせるため奔走するが...
と言った内容です。
この隕石がただの隕石ではなく、レアメタルを豊富に含んでいると言う点がポイントでそれゆえに人間の欲が垣間見得てきます。
地球の安全と人類の利益を天秤にかけることになり、大多数の庶民の意志より少数の上級階級の人たちの意思が尊重される世界を忠実に再現しています。
初めはSF系かと思いきや、ブラックユーモアの聞いたかなり衝撃的な結末になっています。
またアメリカ特有のコメディー調もあり、それゆえにあまり楽しめなかったと言う感想を抱く方も多々見受けられます。
しかし、SDGsの観点からもとても考えさせられる内容で見る価値も大いにあると思います。
これから先の未来に巨大隕石が来ないなんて保証はないですから、皆さんにも是非見てほしい作品です。