9
しあわせな絵の具
しあわせの絵の具
愛を描く人 モードルイス
カナダでもっとも有名な女性画家。モードルイス。
この映画は実話をもとに描かれている。
リュウマチに侵されながら好きな絵を描くシャイで純粋なモードルイス。
彼女の描くの絵が多くの人に愛され有名になるまでのストーリーだが、モードルイスの描く絵が、殺風景な家に少しずつ増えていく様は幸せな気持ちになる。
兄に裏切られて、家を売られ叔母の家に預けられたが、叔母と馬が合わず家政婦の仕事を探して家を出ていく。
自分の体も思うように動かせない彼女が必死に働く。
悲しいとき、つらいとき、幸せを感じる絵を描く。
その絵がニューヨークから来た女性に認められやがてニクソン大統領からも手紙が来るように。テレビの取材も入り一躍有名に。
そんな中叔母が命を引き取る前に真実を話すと言ってきた。
障害のある子を産んで直に亡くなり埋葬されたはずの我が子が生きていることを知らされる。
障害はなく裕福な家にもらわれて幸せに暮らしていることを聞かされる。
夫が娘の居所を探して、一度だけ遠くから娘を眺めることができたシーンと、身勝手な夫をそれでも愛してると語るシーンは涙なしでは見れない。
彼女は「わたしは多くを望まないから絵筆が目の前にあれば満足なの」という。
窓から外を眺めるのが好き。「命があふれている」「一つの輝きが一枚の絵に」
彼女の無邪気な心で見たままの景色が絵になり、愛情が注がれて命が吹き込まれる。
彼女のやさしさが氷のように冷たい男を変えた。
最高のラブストーリー。