十二単衣を着た悪魔

十二単衣を着た悪魔のレビュー・評価・感想

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十二単衣を着た悪魔
4

もっとコメディ色強めで良かった

黒木瞳が監督を務めた「十二単衣を着た悪魔」。2020年11月に劇場公開された今作は、大学生で就活59連敗中の主人公・ライを伊藤健太郎が務めています。物語冒頭で、付き合っていた彼女から「別れて」と言われるライ。「彼氏が定職についていない時点でありえない」と彼女は言いますがライは「採用担当者の見る目が無いんだよ」と小言を言います。するとライの彼女は「すぐ文句ばっかり言う」と指摘され、そのままフラれてしまいます。そんなライは落ち込み呆然とします。その後道端で落とした荷物を拾っていると、車にはねられそうになり道路に座りこみます。すると次の瞬間、雨が降り出します。雷まで鳴り始め、ライは落雷を受けます。ライが目を覚ますと、そこは1000年前の日本でした。ライは物語冒頭にて、派遣先で源氏物語のイベントに関わり源氏物語に詳しくなってからタイムスリップしたことにより、1000年前の日本で出会った人たちの行く末を知っていたことから「陰陽師」だと思われ、ライの占いはよく当たると人々から支持されてゆきます。この映画作品の残念な所は、「とにかく中途半端な所」です。わずかにコメディ要素を含んでいること、源氏物語に関わった主人公・ライがタイムスリップ先で幸せになるのかと思いきやそうもいかないこと、突然現代に戻されること…。物語的には、ハッピーエンドにしたかったようですが、時間が長かった割にしっかり描けていない所が残念でなりません。配役は、とても良かったと思います。