いのちの停車場

いのちの停車場のレビュー・評価・感想

いのちの停車場
7

在宅介護について考えさせられました

旦那が見たいと言うので、私も見ました。予告を見ると「暗い内容で泣けるんだろうな」と感じ、あまり期待していませんでした。
在宅介護に関しては知らないことも多く、興味深く見ました。医師(吉永小百合さん)は、病院から金沢の在宅介護の診療所に勤務になります。そこで、在宅介護を受けている人々や主人公の幼なじみのエピソードがあり、そこまで深く掘り下げるわけでなく割とあっさりめにストーリーが描かれていました。しかし、それが少しファンタジーっぽいような感じを受けて、雰囲気が私好みでした。
在宅職員達がよく集まる料理屋さんが、暗がりで凄く雰囲気が良くて、オシャレでした。
石田ゆり子さんやガンの子供、介護職員の広瀬すずさんのエピソードには泣けました。
吉永小百合さん演じる医師の父親は病気で、痛みが薬や注射では治すことができず安楽死を自ら望みます。父親からそれを言われ悩みますが、最後は安楽死を受け入れて父親の願いを叶えようと決意します。そのことはとても考えさせられました。痛みはとても苦しいものだと思います。自分が父親の立場なら、同じく死を望むと思います。娘(医師)の立場なら、生きて欲しいと思うのは当然です。物語では父親が自殺を図ろうとし、「死なせてくれ」と懇願します。そこまで言われたら、もう望みを叶えるしかないだろうと思います。
最後は凄く考えさせられる内容で、安楽死をしたのかは分かりませんでした。
松坂桃李さんの役も、「医師になる」と診療所を出て行き、その後が描かれていないので気になりました。
もしかしたら、続編があるのかもしれません。