生まれる命、消えゆく命
作者さん自身が学生時代産婦人科医院でアルバイトをしていた体験をストーリーにしています。
なのでかなり真実に基づいた作品だと思います。
絵柄はほんわかした感じなのですが、内容は中絶や性的虐待、未成年の出産などかなり辛い話が多いです。
主人公は準看護学科の高校3年生、沖田×華。
夏休みに母に勧められ産婦人科医院でアルバイトをする事になり、様々な体験をする事になります。
中絶した子供を専用の容器に入れ業者に渡すなど淡々と作業していたのですが、ある日分娩に立ち会う事となり壮絶な現場から命が生まれるのを目の当たりにして感動し、消える命、産まれる命両方の事を考える様になった主人公。
特に辛いなと感じる話は、子供が虐待に合っているお話。負のループから抜け出せる子もいれば、最悪な結末を辿る子供もいる。
グロ表現はないのですが、表情やセリフがとても真実味があって惹き込まれます。
ストーリーも様々な問題を抱えた話ですが、主人公の祈りとも言える眼差しが、少しの希望を与えてくれます。
同じ体験をされた方が読むと辛く感じるかもしれません。
しかし命の大切さ、尊さが伝わる作品だと思います。絵柄が優しいので、受け入れ安いと思います。
様々な方に一度読んで頂きたい作品です。