みんな大好き塊魂 / We Love Katamari

みんな大好き塊魂 / We Love Katamariのレビュー・評価・感想

みんな大好き塊魂 / We Love Katamari
10

子どもからお年寄りまで、転がすだけだよ、カンタン、タノシイ、カタマリダマシイ!

取扱説明書を見たい?
転がしてくっつけて大きくして、また転がしてくっつけて大きくして…説明書なんていらないよ?
それでもアドバイスが欲しい?
じゃあ一つだけ。
転がしてみればいいじゃない、王子☆★
この大コスモには偉大な王様がいる。
王様はとにかくでっかい。
王様はいつも不機嫌そうな顔をしている。
王様は一番偉い。
王様はとても口が悪い。
王様は酔っぱらって星空を壊しちゃう。
あわれな王子は王様のやらかしの後始末をする羽目に。
近くの物を引き寄せてくっつけて大きくなる不思議な塊を持って、物であふれる地球で大きな塊を作り、それを空に浮かべて星空を取り戻す使命が与えられるのだった。
ちなみに王子はちっちゃい。
5センチしかない。
途方もない仕事が待っているぞ、王子!
と、いうわけで…。
あなたはアナログスティックをぐりぐりと動かすことで王子を操作し、塊に何でもかんでもくっつけて大きくすることが目的である。
塊が小さいはじめのうちは引っ張る力が弱く、がびょうやネジくらいしかくっつかないが、少しずつ大きくなることではんこや消しゴム、鉛筆などもくっつくようになり、
さらに大きくなると本、リモコン、イスに机、もっともっと大きくなるとテレビに木に家までくっついちゃう!
動物だってくっつくし、人まで巻き込むから町中が大パニックに!!
塊の大きさに合わせて舞台は部屋から外へ、外から町へ、町から世界へ、世界から宇宙へ。
ちなみに王子は大きくならないのである。
直径10kmを超える塊を転がすのは5cmの王子。
当然ながら塊に隠れてしまって王子は見えないけど、王子があっちにこっちに塊を転がしたり息切れしたりしているところは、あなたにはズームで中継されているから応援しながら操作してあげてね!
何をすればいいのか直感的にわかるし、やればやるほど転がしの極意を理解できるのがこのゲームの魅力。
まさに子どもからお年寄りまで、国籍や文化も問わず誰にでも楽しめる秀作である。
作中のBGMにも秀逸なものが多く、シリーズを通じて頻繁に出演しているアーティストが多いのも嬉しい。
中でも松崎しげるは圧巻の一言。ぜひ塊魂メドレーディナーショーとかやってほしい、絶対行く。
最後に一言。
一点だけ注意しておきたいのは、ハマりすぎによる禁断症状が高確率であらわれることだ。
車に乗っている時に症状が顕著で、車窓の景色を眺めていると、
「あれもくっつくな…。あっちのはまだ大きさが足らない…。」
などとゲームと現実の境界がわからなくなり、中々戻ってこられなくなる事例が報告されている。
見方を変えれば、その領域に達してこそ塊魂の神髄に迫ったことが証明されるのだ、むしろ喜ばしい限りである。
難しく考える必要なんかない!
転がせばいいんだ!
王様の理不尽さは置いておいて…。
無心で転がせ、塊魂!!

みんな大好き塊魂 / We Love Katamari
10

最高に感動するバカゲー。

「塊魂」の続編作品となっており、「塊魂」の良さを更に何十倍と濃くした、素晴らしい正真正銘の「THE・バカゲー」です。
「バカゲー」として紹介しておりますが、正直プレイしている間は、「自分がすごくアホな事をしている」という事を忘れてしまいます。それほど質や、やりごたえ、ゲームバランスが整っているのです(我に返って「自分は何を頑張ってるんだ…」となるまでがセットで、面白いです)。

そして今回、どうして「みんな大好き塊魂」の方を紹介するのかと言いますと、こちらのゲームをかれこれ数えきれない年数プレイしているからです。いわゆる「相棒」的な存在です。

さて、遅れましたがこのゲームはどんなゲームかと言うと、謎の塊を転がして、世界中のありとあらゆる物をその塊にくっつけ、塊を大きくしていくというゲームです。

文字にすると「どう言うこと?」と言う感じですが、とにかくやってみて欲しい。ただひたすら、ずっとずっと楽しい。「最高の快感」が得られます。

まずこの作品の良い所は、無論全てなのですが、個人的にこのゲームの特別すごい部分は「BGM」にあると考えています。このゲームの主題歌は、なんとあの「松崎しげる」さん。とんでもない歌唱力と、ノリの良さが抜群です。

この塊を転がす時のBGMが、先述した松崎しげるさん以外にも有名なアーティストさんが関わっていたりするのですが…。そのBGM達がどれも素晴らしく、尚且つゲームの手を止めさせるものではなく、むしろゲームにワクワクをくれるBGM。私は曲単体で聞くと「ああ!塊転がしたい!」と症状が出てしまったりします(笑)。

それからちょっとレトロで、独特な3Dがまた素晴らしい。愛着が湧きます。

初期の「塊魂」との大きな違いは、「シチュエーション」があること。初期の方では「とにかく大きな塊を作り、星を作る」と言うのがメインになっているわけですが、この作品では「人々に頼まれた事をしてあげる」という形になっています(星を作ると言うのは変わりませんが)。それがまた人との繋がり、王様の暖かさ、などを感じて素晴らしいです。ちなみにこの「みんな大好き塊魂」では、初期では語られなかった王様の過去の話を、覗き見たりする事もできるのがまた素敵なポイントです。

王様と王子を始めとしたキャラクター達はみんな個性的でとってもキュートなので、そこも是非じっくり楽しんで欲しいなと思います。ぜひ今後も語り継がれて欲しい、そんな作品です。