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お酒がすすむ!異色の経歴を持つシティポップバンド
2019年に突如現れたシティポップバンド。
磯野くん(Vo&Gt.)、キイチ(Gt.)、スズキシンゴ(Ba.)、小原“beatsoldier”壮史(Dr.)の4人からなる。
すべてのEPで「どこか懐かしく心地良い」を保ち続けたままアルバムが終わる。なんとも酒のグラスを片手に酔いしれたい音楽たちだ。
デビュー前のインディーズライブで酒がめちゃめちゃ売れたという逸話は、偽りではないだろう。
「シティポップといえばおしゃれな音楽」というのが定説ではあるが、YONA YONA WEEKENDERSの場合は歌詞にも注目してほしい。
心地良い音楽、心地良い声にのせて、ボーカルの磯野くんは、やれ「ブラック企業はきつすぎる」だの、「ラーメン食べたい」だの、「今夜は無礼講だからハイになろうよパイセン」だの、おしゃれとはおよそかけ離れた詞を歌う。
それにまた妙に共感してしまい、曲の世界に簡単に入っていくことができる。
気持ちよさがあり中毒性もあるため、自然と歌詞も覚えてしまう。
驚くべきことにこの4人は全員メロコア出身らしく、一見かけ離れたジャンルだが非常に洗練された音で作られている。
ライブ叩き上げの彼らなら、きっとステージもとても楽しいのだろうと思う。
私もいつか、彼らのライブで美酒と美音で泥酔したいものだ。