キャットウーマン

キャットウーマンのレビュー・評価・感想

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キャットウーマン
8

孤独な女性の復讐?

バットマンも暗闇に生きるヒーローだけど、セレブな男性が正体というところが今ひとつ“ダークヒーロー”とは言えない気がする。私は原作コミックは読んでおらず映画だけを見てのレビューなので、悪しからず。
キャットウーマンは、会社の機密を知ってしまったがために理不尽にも社長(もしかしたらただの上司かもしれない)に殺された可哀想な女性。自分でチクチク縫った衣装はセクシーだけど、生身で戦い血を流すのは悲しみが滲み出ている。
でも、私は『バットマン リターンズ』(1992年)でミシェル・ファイファーが演じたキャットウーマンのほうが好き。
セクシーでかわいくて、でもか弱くて、バットマンにはない魅力があると思う。バットマンとも理解しあえないところがリアル。
私が女性なのもあるせいかスーパーマンになってしまうバットマンは好きではなくて、初期の暗いところが好きだからかもしれない。
監督のエログロさもほどよくて、バットマンに惹かれても復讐をやめない哀しいキャットウーマンがとても魅力的。
ゴッサム・シティは、ティム・バートンが大好きな要素が詰まっているけど、バットマンが脇役っぽいこの作品は他のものより哀愁に満ちていて、シリーズ中で一番好きです。