タブロウ・ゲート

タブロウ・ゲートのレビュー・評価・感想

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タブロウ・ゲート
9

タロットファンタジー漫画「タブロウ・ゲート」

作者である鈴木理華さんの「タブロウ・ゲート」はタロット画集を巡るファンタジー漫画です。
舞台は現代日本のとある豪邸。そこに一人で住む少年「氷川サツキ」が主人公です。ある日彼に届いた郵便物の中から覚えのないタロットカードの画集を見つけます。画集のタイトル「TORA(トーラ)」をつぶやいた瞬間、画集が光って何かが出ていくのを見たサツキは呆然とします。そんな彼の前に画集の持ち主を名乗る少女「レディ」が突然現れる。彼女が言うには画集から出た光は「画集の住人(タブロウ)」であるとのこと。二人は散逸したタブロウを回収することになります。
タブロウはそれぞれタロットカードを司っており、固定の人格は持たず主のタロットへのイメージによって人格が反映されます。サツキとレディは主としてタブロウを出現させることが出来るが、二人の呼び出すタブロウは持っているイメージが全く違うため同じタブロウでも人格が全く違います。タブロウごとに持つ特殊能力は変わらないが、人格が違うというのはストーリーの中でいろいろな出来事を引き起こしていきます。それがとても厄介でいて観ている方は面白いです。
また主人公二人はそれぞれに画集への関わりがあり(特にサツキ)そのきっかけやその後の物語への影響は必見です。
ファンタジー漫画としてかなり満足感が得られると思います。